県立高校の倍率がほとんど1倍の環境下で同じ中学の友達が一杯いるような高校生活を送ってきたこの辺の受験生たちにとって大学受験は生まれて初めての全国規模の競争なんだよ。ただ競争相手の顔がみえない。見えているのは自分と同じ高校のあまり成績のよくない連中たちばかりかな。
 大学受験でひとつはっきりしていることは受験生はみんな高学歴を求めているわけだ。それは「勉強したい」というつよい意欲と生きていくため、お金を稼ぐため、納得のいく一生の仕事につくためには高学歴が絶対優位だと子供心に直感できているからだろう。
 だったら一流の教育をうけろよ。でないと高学歴などつくはずがないじゃないか。
高校時代にしっかり勉強し受験を制覇したものがあつまるいい大学に行ってこそ、高学歴と呼ばれる大学教育が実現するのではないか。大学に入ってbe動詞から教えるような大学もあるんだよ。
それなのに最初の試練であるこの大学受験で全国40万人の受験生の下半分の進路を選択してそれで高学歴とは言えるだろうか。大学に行けばいいというのではないよ。大学に行くということは高度な教育をうけて社会でどうどうとやっていく自信と学力とそれを社会的に証明してもらうためにいくのだよ。大学受験の結果、君のいく大学には自分と同じレベルの子供たちが集まるんだ。自分のレベルを今1度よく把握してみろ。高学歴を求めるにふさわしいのかどうか。
 大学受験は君たちにとって最初の社会的な評価(全国的な位置づけ)のステージなのだ。
第1回から負けてどうする。妥協してどうする。2回戦は就職だよ。益々勝負は見えてしまうよな。よっぽと何か得意技でもないかぎり。だから受験という最初の戦いで勝たないといけないんだよ。

                                      監督