「それにしても朝っぱらから騒がしい日ですよ。
金貸しの婆さんが殺されたっていうんですけどね、こんな静かな街でねぇ、物騒なことです。」
きんちゃく袋を自分の懐に戻すと、マルメラードフは部屋の中を物色するかように歩き始めた。
「聞くところによると、犯人は背後から後頭部めがけて殴りつけたっていうんです。
そんなことされたら婆さんでなくたって、誰だってイチコロですよ。
そう思いませんか、ラスコーリニコフさん。」
そんなことされたら婆さんでなくたって、誰だってイチコロですよ。
そう思いませんか、ラスコーリニコフさん。」
マルメラードフの表情は見えない。
その分、自分の表情を読み取られていないことにラスコーリニコフはどこか安堵を覚えていた。
彼は動揺していた。
その分、自分の表情を読み取られていないことにラスコーリニコフはどこか安堵を覚えていた。
彼は動揺していた。
「まぁ意地の悪い婆さんで、相当に恨みを買っていたようですがね。
少しばかり金を持っているからと言って、貧乏人の弱みに付け込んで返せないのを分かって金を貸し、まんまと質草を自分の懐に入れるんですからね。
そのくせ根っからのケチで、人に分け与えるってことをしない。
みんな心の底では罰が当たったんだと思っているんじゃないですかね。
そう思いませんか、ラスコーリニコフさん。」
少しばかり金を持っているからと言って、貧乏人の弱みに付け込んで返せないのを分かって金を貸し、まんまと質草を自分の懐に入れるんですからね。
そのくせ根っからのケチで、人に分け与えるってことをしない。
みんな心の底では罰が当たったんだと思っているんじゃないですかね。
そう思いませんか、ラスコーリニコフさん。」