アルコール依存症の進行 | アルコール依存症回復への道のり〜豊かな感情を求めて〜

アルコール依存症回復への道のり〜豊かな感情を求めて〜

私のアルコール依存症の回復とは幼少期からの生きづらさの克服です。
感謝の気持ち、素直な気持ち、謙虚な姿勢を忘れずに一日断酒を積み重ねていきます。

アルコール依存症の進行

アルコールを飲んで最初から依存症になる人はいません。
段階があり進行していくもので習慣的にアルコールを飲んでいると徐々にお酒に強くなる。
これを「耐性の増加」といい依存症の第一歩である。
多くの愛飲家といわれる人々は一生この段階で留まり問題が起きる飲みかたまではいかない。
しかし、一部の人々は次の段階、「泥酔」を起こしたり「ブラックアウト」を起こしたりとお酒とうまく付き合うのが難しくなることもある。
少しでは酔えない、満足できないとなると飲む量が増えたり泥酔の回数が増える。
時に何か失態を演じたり、翌日の仕事に支障がでると「お酒をやめなければ」という気持ちが生まれます。
しかしうまくやめられない…という「コントロール障害」に陥ってしますのです。

※ブラックアウト:記憶の欠落
お酒を飲んだ次の日起きたら体に傷があるけど覚えていないなど…

【進行の過程には6段階】

1、初期機会飲酒期 20歳前後
お酒の飲み始めの頃です。

2、習慣性飲酒期 30歳前後
定職に就く・結婚する→生活が規則的→規則的な飲酒習慣

↕(2~3の間が依存症の境目)

3、精神的依存の発生 40歳から50歳
職場:仕事のストレス・環境の変化・人間関係など
家族:夫婦・親子関係のストレス・親族の死など
身体:体力の低下など
⇒「ストレス→酔い→元気」のサイクル

簡単に言うとお酒が欲しくなる。
お酒を飲まないと眠れない、飲まないとイライラする、飲まないと人と話が出来ないなど…
お酒が良く効く薬だと思い始めて飲酒するとアルコール依存症につながる。(安定剤の変わり)
夜眠れなかったりイライラしたりしてわざわざ30分かけて遠くのコンビニへ酒を買いに行く。
普通の人ならしない。これは依存症の始まり。

4、常習的大量飲酒期
依存の進行・飲酒問題が出現・言い訳が多くなる・周囲より注意をうける・内科受診をしてみる

酒が切れた時、手の震え、発汗、不眠、不快感、→身体的依存の発生
朝から酒を飲む、周囲から断酒を迫られる、問題が多くなる

隠れ飲みが始まる→自分を責める→周囲に攻撃的になる

酒が体内から抜け出すと離脱症状(禁断症状)が起きる。
初期的なものだと手の震え(酒を飲むと震えが止まる)
酒を飲まなければ正常な生活が出来なくなってしまう。
ここまでの症状が出たなら病院へ行った方が良い。

5、連続飲酒発作期
次第に飲める量が減っていく(耐性の低下)
飲んでも充分に酔えず身体がダウンする→
目が覚めて又飲むの繰り返し→
酒が切れない状態が続く、酒に心も身体も支配される→
何よりも酒が大切になる、飲むことばかり考えて暮らす→
何度となく「断酒」を試みるも失敗「飲んで死ねれば本望」と考える

酒が切れた後の離脱症状が次第に重くなる(幻覚・振戦せん妄・痙攣発作)
主な幻覚
幻視:虫が壁一面に居たりと見えないはずのものが見えたりする
幻聴:自分を罵声している声が聞こえたり、聞こえないはずの音楽が聞こえたりする

酒をやめるだけなら内科でもいいが離脱症状が出てしまうと精神科の分野になる。
※幻覚・振戦せん妄・痙攣発作などが起きたら必ず病院へ行くこと

一度幻覚が出てしまうと数年間断酒時期があったとしても再飲酒してしまったら幻覚が起こりやすくなる。
幻覚が起こる前の段階でお酒をやめていれば幻覚が出ることはない。
(わかりずらいですね)
どの段階でお酒をやめられるかが問題かということです。

離脱症状には小離脱症状と大離脱症状がある
小離脱症状はお酒をやめて2~3日の間に離脱症状が出る場合が多い
大離脱症状はお酒をやめて1か月ぐらいしてから症状が出る場合もある。

コントロール喪失飲酒(量、場所、時間)
休みの日は日中から飲む人は定年退職したあとに依存症になって病院へ来る人が多い。

・山型飲酒サイクル
飲んだら警察沙汰になって飲まない時期があるけどまた出所したら飲み始めての繰り返しで山型のような飲みかた。
病院への入退院を繰り返して飲まない時期があるが退院したら飲み始めてしまうのも同じこと。
余談…
山型飲酒サイクル。これ俺の飲み方に当てはまってるな(笑)

6、アルコール精神病

離脱症状に引き続き後遺症が残る
ウェルニッケ脳症、コルサコフ精神病
アルコール性認知症
→記憶力・理解力・思考力・判断力に障害がおこる

・脳が委縮してモノ忘れが酷くなる、生活がしずらくなる
アルコール性の認知症になったりしてアルコール病棟から精神病棟へ移る人も多い。

※日本人の109万人がアルコール依存症と言われているがその中の4万人しか病院へ行ってない。
アルコール依存症はアル中だという周囲の偏見が強く症状が重くならなければ病院へ行けない人が多い。

1度幻覚を見てしまうと何か月も何年もお酒をやめていても1度飲んだら幻覚が出る。
やめてたからといって離脱症状は軽くはならず前のままの重い状態からになる。

まとめ
脳にスイッチがある。
少し酒を飲むとスイッチが入って依存症になるから断酒するしか道はない。