王座陥落の重岡銀次朗は右眼窩底骨折/ミニマム級王者陣の動向は | ボクシング・ダイアローグ

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28日に滋賀で開催された3度目のタイトル防衛戦でペドロ・タドゥラン(比)に 9ラウンドTKO負け、王座から陥落した前IBFミニマム級王者 重岡銀次朗(ワタナベ)選手が、翌29日の精密検査の結果、右眼窩底骨折と診断されたことを所属ジムの渡辺均会長が発表。

 

試合終了後、大事を取って担架に載せられてリングを降りた重岡選手は、そのまま滋賀県内の病院に救急搬送→ 30日に帰京して都内の病院で再検査を受け、それを踏まえて入院の可否や治療方法を決める考えとのことで…

 

とにかく、先ずは眼窩底骨折をしっかり完治させ、その間に蓄積したダメージも抜いて万全の状態で戻って来てほしいところ。

 

 

その重岡選手の落城で、ミニマム級のベルトは4本すべて日本から無くなった形となりましたが、現時点での同級の動きをチェックすると…

 

WBAスーパー王者 ノックアウト・CPフレッシュマート(33=タイ:24戦全勝9KO)は、9月7日に豪パースで13位 アレックス・ウィンウッド(27=豪:4戦全勝2KO)との防衛戦が決定している模様。

 

(軽量級軽視のせい?からか、海外メディアの情報には掲載されていたりいなかったりですが、たぶん正式決定の筈)

 

全階級を通じ現チャンピオン中で最多のタイトル連続防衛中(14回)のノックアウトは、タイ国内での試合でひたすら防衛テープをのばして来たタイプ(国外は一回だけ)で、在位期間は暫定王座を獲得した14年10月(16年6月のV4戦の後に正規王者に昇格)から約10年に及ぶものの、対戦者の質が問われる格好で長らく実績に評価が伴っていない実情。

 

ウィンウッドは、東京五輪にフライ級代表で出場(記憶違いでなければ初戦で、でなければ2回戦で敗退)した後にプロ転向、2戦目で空位のWBCインターナショナル・ライトフライ級王座を獲ったのちミニマムに下げ世界挑戦を窺っていた、地元オーストラリアでは期待の次期王者候補扱いらしい選手。

 

とはいえエリートというほどのアマチュア実績がある訳ではなく、このタイミングでキャリアで大きく上回るノックアウトに挑戦というのは、流石に時期尚早な感は否めず。

 

普通ならタイから出ないノックアウトをオーストラリアに引っ張り出し、自国で戦える地の利を活かせるか?という感じですが、どうなりますか。

 

残る2王者、銀次朗選手の兄・優大選手に判定勝ちしてWBC王座に就いたメルビン・ジェルサレム(比)と、WBO王者時代のジェルサレムを棄権TKOに追い込み戴冠したオスカー・コラゾ(プエルトリコ/米)は、今のところ次戦の具体的な話はナシ。

 

なお、タドゥランは vs銀次朗の後、コラゾとの2団体統一戦を希望する旨を表明、実現するか今後の動向が注目されます。