5月6日、東京ドームでスーパーバンタム4団体統一級王者 井上尚弥(大橋)選手に挑戦する 1位 ルイス・ネリ(メキシコ)が21日、羽田着の航空便で日本に到着。
練習拠点としていた米テキサス州エルパソからカリフォルニア州ロサンゼルスを経由、スタッフや妻、3人の娘らとともに4度目の来日となったネリは、報道陣の取材に対し以下のように回答。
(主なスポーツ紙の内容を大まかにまとめ)
「今の状態はパワフルだ。5ヶ月間しっかり練習してきた。大勢のマスコミやファンが空港に来てくれてとてもうれしく思う。東京ドームでのこの試合が成功することを願っている。
試合2週間前に日本入りしたのは、時差や気候に慣れるため。
今のウェイトはおそらく128ポンド(約58.05キロ)ぐらい。今回の移動で少し増えたかもしれないが、それほど上がっていないと思う。
WBC規定の試合30日前(リミットの10%以内)と15日前(同5%以内)の事前計量もクリアしている。19日(日本時間20日)の2度目の時は、規定の128を下回る127.6ポンドだった」
[米メディアに以前、井上は自信過剰な普通のボクサーで過大評価されている、と発言していたことを指摘され、どちらが本心なのかとの問いに]
「井上はスピードがあり、パワフルで才能がある良いボクサー。しかし自分は井上よりも勝っている。
私は井上がパウンドフォーパウンドの1番だとは思っていない。テレンス・クロフォードやジェルボンテ・デービスら、他にもっと良い選手がいる。
ただ、マスコミが井上をトップと言うならそれはうれしい。私はその1番の選手と戦うことができるのだから。
本当のネリは、という意味では井上をリスペクトしているが、恐れてはいない。ノックアウトする」
[3月6日の記者会見では、過去2度対戦した際ドーピング違反と体重超過で迷惑をかけた元WBCバンタム級王者 山中慎介氏に謝罪するなど「優等生」ぶりが目立ったことを聞かれ]
「前回は会見が目的だった。周りの皆さんにリスペクトすべきだと教えられたので、あのような態度になった」
[米メディアに「すべてが計画通りに進めば、ムロジョン・アフマダリエフとの試合を最後に引退する、今の自分の人生にとってボクシングはとても退屈」と語ったことについて]
「おそらくその通り、今年の末には引退すると思う。やりたいことは他にもまだある。
ただ、5年後も同じことを言っているかもしれない」
今回は徹底したウェイト管理に加え、山中氏との初戦(17年8月)の後にドーピング違反が発覚したことを踏まえVADA(ボランティア・アンチドーピング機構)による抜き打ち検査も課し、これもパスしているとのことなので、試合の開催自体は大丈夫そうですが...
つい先日も、ノンタイトル戦ながら国内でオーバーウェイトのトラブルが発生したばかり、そして何よりも相手があのネリなだけに、前日計量クリアの報を聞くまではとても安心してなどいられない感じ。
とはいえ試合が無事成立したら、井上選手にはドームでのビッグイベントだから云々などは気にせずに、遠慮なく初回からKOを狙って行ってほしい、と思います。