4/20 ヘイニーvsガルシア興行でWBA暫定世界SF級王座決定戦:スクラッピーvsヒメネス | ボクシング・ダイアローグ

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4月20日(日本時間21日)に米ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催される、WBC世界スーパーウェルター級タイトル戦:デビン・ヘイニー(米)vs ライアン・ガルシア(米)をメインとするゴールデンボーイ・プロモーションズ主催興行のアンダーカードが発表。

 

そして、その中にセットされたWBAスーパーフライ級1位 ジョン〝スクラッピー〟ラミレス(27=米:13戦全勝9KO)vs 5位 ダビ・ヒメネス(試合時32=コスタリカ:15勝11KO1敗)が、WBA同級暫定王座決定戦として行われることが決定。

 

ラミレスは昨年10月、ロナル・バティスタ(パナマ)とのエリミネーターに4ラウンドKO勝ちして指名挑戦権を獲得、今年1月にWBAから王者 井岡一翔(志成)とラミレスの両陣営に対戦指令が出されたものの、井岡サイドがWBC王者 ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)との統一戦交渉中を理由にラミレス戦の先延ばしの承認を要請。

 

しかし最終的にエストラーダがWBO&IBFフライ級王者 ジェシー・ロドリゲス(米/帝拳)との対戦を選択、この一戦が6月29日(日本時間30日)開催で正式発表されたことにより、一先ずこの統一戦の計画は消滅。

 

ただ、であればWBAは井岡&ラミレス陣営に改めて指名戦を再指令すればいいだけの筈なのが、なぜ暫定王座を設置する必要があるのか、当然そこの部分に対しては大きな疑問が噴出。

 

井岡陣営は、エストラーダとの交渉の雲行きが怪しくなり始めたタイミングでターゲットをIBF同級王者 フェルナンド・マルティネス(亜)に方向変換、同時交渉を進めていたという一部情報もあり、もしかするとそれをまとめる前提のもとに、引き続きWBAにラミレス戦の後回しを保留してもらっている状況、なのかも?

 

統一戦などのビッグマッチを理由に、指名戦を先延ばしするための特別承認の要請自体は4統括団体すべてで常態化しているにしても、通常であれば指令に従わない井岡選手に対し、WBAが王座剥奪の警告/勧告をしていてもおかしくない筈な訳で…

 

統括団体&王者&指名挑戦者の内々でどういう話になっているのか、そこは当事者にしかわからないことにつき部外者側は推測する以外のことは出来ないにしろ、vsラミレス締結の再指令や剥奪云々の話が聞こえて来ないのは、やはり井岡&マルティネス両陣営の交渉が進んでいるからなのかな?と個人的な憶測。

 

それにしても… 同一階級内にスーパー王者/レギュラー王者/暫定王者が並立するシステムを廃止し、1階級1王者制への移行方針を正式に表明したにもかかわらず、それを自ら覆して手のひら返を返すWBAにはもっと疑問、というか呆れ。

 

どのみち年月と共にまた逆戻りする方向になると(少なくとも自分は)思っていたので、これはやっぱりな~程度のことながら、結局1階級1王者が全クラスで一度も実現したことがないまま反故・ウヤムヤにして終了になりそう、というのはやっぱりお粗末な醜態と言わざるを得ず。

 

(今年1月、スーパーライト級に暫定タイトルを設置しイスマエル・バロッソが王座に就いたことで、大見得を切ってしまったWBAの大言壮語は僅か2年5ヶ月弱で崩壊。

 

 せめてタイトルの乱造とは違う、王者の負傷等のやむを得ない状況に限り暫定王座は置く、くらいにしておけば現実的だったものを、大風呂敷を広げて自ら首を絞めた感じ)

 

言うだけムダな話は切り上げ、本来のWBAスーパーフライ級暫定王座決定戦へと切り替えると…

 

ヒメネスは、昨年1月の世界初挑戦で前WBA同級王者 アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に小差の3ー0判定負けしたのち再起して3連勝中、今年2月にパブロ・マカリオ(グァテマラ)に判定勝ちして以来のリング。

 

若手ホープのリカルド・サンドバル(米)に競り勝っているなど、一定の実力は証明している強打者だけに、組み合わせ的にはラミレスとの対戦は好カード。

 

個人的には若干ラミレスが有利と予想しますが、波というか不安定さも見て取れるため、パワーでは上回る印象のヒメネスがハッキリ不利とまでは感じない気もします。

 

また、同興行の他の主要アンダーカードは

 

セミファイナル?がWBOインターコンチネンタル・スーパーライト級タイトル戦、王者/WBO1位/WBC5位/IBF8位 アーノルド・バルボサJr.(32=米:29戦全勝11KO)vs 挑戦者WBO8位 ショーン・マッコンブ(31=アイルランド:18勝5KO1敗)

 

セミセミ?はWBOインターコンチネンタル・スーパーミドル級タイトル戦、王者/WBA5位/WBO7位 ベクテミル・メリクジエフ(試合時28=ウズベキスタン:13勝10KO1敗/リオ五輪ミドル級銀メダル)vs 挑戦者 ピエール・ユベール・ディボンブ(32=仏:22勝12KO無敗1分)

 

セミセミセミ?がラミレスvsヒメネスで、その他にスーパーウェルター級10回戦、WBC1位 チャールズ・コンウェル (26=米:18戦全勝13KO)vs ナサニエル・ガリモア(35=ジャマイカ:22勝17KO7敗1分)

 

が発表されています。

 

【同日追記】

 

今日の午後、井岡とマルティネスの両陣営が 7月の第1週に日本での対戦で基本合意、と現地時間4日:米『ボクシングシーン』が伝えたことを幾つかの国内スポーツ紙が報道。

 

まだ正式発表ではないものの、内定かそれ以上の段階まで来ている?ようです。