【結果】ジャック・カテラル vs ジョシュ・テイラー再戦[英スーパーライト級の因縁のリマッチ] | ボクシング・ダイアローグ

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5月25日(日本時間26日):英リーズのファースト・ダイレクト・アリーナで行われたスーパーライト級12回戦、IBF3位/WBA&WBC5位/WBO6位 ジャック・カテラル(30=英:28勝13KO1敗)vs WBO5位/元4団体統一スーパーライト級王者 ジョシュ・テイラー(33=英:19勝13KO1敗)。

 

両者は22年2月に対戦、当時4団体統一王者だったテイラーが乱戦の中ダウンを奪われる苦戦の末、際どい2-1判定でカテラルの挑戦を退けたものの、採点を巡る紛糾の挙句、英国下院議長が警察に調査を要請&英国ボクシング管理委員会が114-111でテイラーの勝ちとしたジャッジに懲戒処分を科す、といった騒動に発展。

 

辛くも王座と全勝を守ったテイラーは、しかしその後WBA王座を剥奪で失うと共にWBCとIBFも返上で手放し、最後に残ったWBO王座をかけてカテラルとのリマッチに応じる流れとなったながら…

 

当初は22年の11月に、という話が延期になったのを皮切りに、興行側の都合で昨年2月のリスケジュールが再延期、そこから更にテイラーの負傷(足底筋膜断裂)などで3月、4月と延び延びになり、漸く今回の日程で実現した形。

 

ただ、この間の昨年6月にテイラーがテオフィモ・ロペス(米)に判定負けを喫して残るWBO王座も失ったことで、2年3ヶ月ぶりの因縁のリマッチは世界タイトルのかからない格好での開催に。


カテラルは昨年10月、元世界3階級王者 ホルヘ・リナレス(ベネズエラ/帝拳)氏に判定勝ちして以来、テイラーは vsロペス以来となる再起戦のリング。

 

結果は カテラルが 3-0(117-111×2、116-113)の判定勝ち。

 

試合は日本時間の早朝ということで、動画サイトに上がって来るのであれば午後には見つかるだろうと思っていたものの、フルラウンドの映像は検索にヒットせず。

 

結局、DAZNのハイライトを観ただけなので内容的なことはわかりませんが… サウスポー同士の一戦は、概ね全般を通じてテイラーがプレッシャーをかけて出た一方、そこにカテラルが左を主体にタイムリーに巧く合わせ、ポイントを取っていた印象。

 

テイラーは、右ジャブからのプレスが有効な攻撃に連動していなかった感じで、ハイライトで観た限りでは有効打数はカテラルが明白に上回っていたイメージ。

 

カテラルは11ラウンドにスウィング気味の左フックをカウンターで命中させ、後退したテイラーがあわやダウンの見せ場をつくるなど、かなり大差をつけて勝ったように見えましたが、公式採点は6ポイント差が2人に3ポイント差が1人と、そこまでは開いていないジャッジメント。

 

それはともかく、疑惑の判定と言われた2年3ヶ月前の惜敗の借りを返したカテラルは、世界初挑戦に向けて大きく前進。

 

マッチルームのエディ・ハーン氏は、ターゲットにIBF王者 スブリエル・マティアス(プエルトリコ)や WBC王者 デビン・ヘイニー(WBC王者)を挙げたとのことですが、カテラルのスタイルからしてWBA王者 イサック・クルス(メキシコ)やWBO王者ロペスの誰とやっても好勝負できそうな気が。

 

(ヘイニーとロペスはイマイチ噛み合わないかも?な懸念もありますけど)

 

一方、既に到達済みな能力の最高点から緩やかな低下が始まっている感があるテイラーは、カテラル~ロペス~カテラルⅡと評価を落とす試合が続いており、今後は正念場。

 

4団体統一達成後は、減量苦や立て続けの指名戦義務の重荷を理由にウェルター転級を示唆していましたが、この先はおそらくその言葉どおりの方向に行くのでは?

 

これで1勝1敗とはいえ、カテラルとのラバーマッチ決着戦の話はあまり出そうにない雰囲気?ですし...