正式発表:1/6 オハラ・デービスvsイスマエル・バロッソ[WBAスーパーライト級王座決定戦] | ボクシング・ダイアローグ

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WBA世界スーパーライト級王座決定戦、1位 オハラ・デービス(31=英:25勝18KO2敗)vs 3位 イスマエル・バロッソ(40=ベネズエラ:24勝22KO4敗2分)が 来年1月6日(日本時間7日):米ネバダ州ラスベガスのヴァージン・ホテルズ・ラスベガス開催で再スケジュール。

 

もともとは今月2日(日本時間3日):米テキサス州ヒューストンで開催されたライアン・ガルシア再起戦興行のアンダーカードにセットされていたものの、デービスのアメリカ入国ビザ取得が遅れた影響で延期、今回リスケジュールとなったもの。

 

[なお、同日のメインは、体調不良で戦線から一時離脱していた19戦全勝全KOのWBAスーパーウェルター級3位 バージル・オルティスJr.(米)の復帰戦=vsフレデリック・ローソン(ガーナ)との同級12回戦]

 

王者 ローランド・ロメロ(米)が負傷を理由にデービスとの指名戦の期限延長を要請、それが認められた以後も一向に対戦に応じないことを受けWBAはロメロを休養王者にスライド、これに伴い設置される正規王座の決定戦。

 

※ Vacant Interim Title Match(空位の暫定王座決定戦)と表記している情報も見られますが、WBAは同一階級内の複数王者制を廃止(一昨年から施行)した手前、今更また暫定王座を設置しようにもできない筈なので、おそらく正規王座決定戦になると思われます。

 

前王者 アルベルト・プエジョ(プエルトリコ)がドーピング違反で王座剥奪→ 空位となったタイトルの決定戦(今年5月)で、ロメロがバロッソに9ラウンドTKO勝ちして戴冠…

 

この勝者にはデービスとの指名戦が義務付けられていたものの、先述のとおりロメロは負傷で試合の目処が立たないと主張し続け、その結果WBAはロメロを休養王者にシフト→ 再び空位となった正規王座の決定戦をデービスvsバロッソで承認、という流れで組まれることになった一戦。

 

デービスは今年3月、ルイス・リットソン(英)との挑戦者決定戦に9ラウンドKO勝ちして以来のリングとなり、初の世界戦。

 

17年7月、世界王者になる前のジョシュ・テイラー(英)に7ラウンドTKO、18年10月にジャック・カテラル(英)に判定でそれぞれ敗れた以外に負けはなく、BBBofCイングランド、コモンウェルス英連邦、WBCシルバー、WBC&WBAインターナショナル、WBOインターコンチネンタルといった地域王座を収集して上位に進出。

 

自国&自国圏から出ず、欧州域の相手ばかりと戦う最近の英国選手に典型なタイプでありつつも、一定の実績は挙げている有力どころ。

 

対するバロッソは、ロメロに敗れた前戦からの再起戦。

 

ロメロ戦では、3ラウンドにダウンを奪いポイントでもリードしていたのが、9ラウンドに守勢に回った所をレフェリーに不可解なタイミングでストップされ、不運な形で敗退。

 

このためバロッソは試合後WBAに再戦を要求、しかし戦線を離れたロメロは最優先課題のデービス戦も行わず沈黙、ということで、おそらくそのへんの事情も汲まれての決定戦出場=ダイレクト世界戦承認。

 

15年12月の決定戦でケビン・ミッチェル(英)を5ラウンドTKOしWBAライト級暫定王座を獲得するも、翌年5月の団体内統一戦で正規王者 アンソニー・クローラ(英)に7ラウンドKO負けして陥落。

 

その後1階級上げ、漸く巡って来たスーパーライト級王座獲得のチャンスをアンラッキーな恰好で逃し、今回は改めての2階級制覇挑戦。

 

ロメロは王座剥奪が相応だろ、という部分はさて置き、現状の総合力からすると予想有利はたぶんデービスの方と思われますが…

 

既に40歳(試合の3週間後に41歳)と後がないバロッソは、強打が炸裂すればKO戴冠の可能性もある反面で打たれ脆いウィークポイントを併せ持っているため、個人的にも順当なら安定感で上のデービスが勝ちそうかな、とみている感じです。

 

 

なお、アンダーカードには28戦全勝10KOのスーパーウェルター級 アーノルド・バルボサJr.(米)や、GGGゴロフキン、チャーロ兄らに阻まれながらも長く世界戦線に留まっているミドル級の強豪 セルゲイ・デレビャンチェンコ(ウクライナ)らが出場を予定している(ともに相手は未定)とのこと。