WBAがSB級王者タパレスの統一戦要請を承認&前王者アフマダリエフと亀田和毅に挑戦者決定戦を指令 | ボクシング・ダイアローグ

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5日(日本時間6日)WBAの世界選手権委員会が、7月25日:東京・有明アリーナで開催されるWBC&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ、王者 スティーブン・フルトン(米)vs 挑戦者 井上尚弥(大橋)の勝者と、WBA(&IBF)同級王者 マーロン・タパレス(比)による王座統一戦の承認を決定。

 

今年4月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を 2ー1 の判定で下して王座を獲得したタパレスは、間もなくして次戦での統一戦を認めるよう2統括団体に要請、先ずそのうちのひとつが認められた形。

 

採点に多くの疑問の声が上がる判定(115ー113×2、110ー118)で陥落したアフマダリエフが、WBAに対し試合直後からダイレクトでの再戦を要求、状況からしてこれは認められる可能性が高そうと思えたながら… WBAの見解/判断は

 

「タパレスが接戦で王座を獲得し、アフマダリエフ陣営から直接リマッチのリクエストが出されているが、それをサポートする要素はあるものの現時点でそうすることは現実的ではない。

 

 フルトンvs井上の勝者とタパレスの試合は4団体王座統一戦となり、それを認めることはボクシング界の(振興の)ための強力な理由になる」

 

なお、併せてWBAはそのアフマダリエフ(現在ランキング2位)と1位 亀田和毅(TMK)選手に対し、挑戦者決定戦を指令。

 

ただ、亀田選手は21年12月にヨンフレス・パレホ(ベネズエラ)と挑戦者決定戦を行って判定勝ち、既にWBAの挑戦権を手にしている筈で…

 

その後も一向にチャンスが回って来ない間に2戦をこなし、業を煮やしてアフマダリエフvsタパレスの際は勝者に挑戦を直談判するため渡米したことが伝えられていましたが、ここに来てもう一度エリミネーターを指令された格好。

 

これについてWBAは、パレホ戦は決定戦のセミファイナルだったと位置づけ、アフマダリエフvs亀田の勝者がタパレスの統一戦のあとの指名挑戦者になる、と説明。

 

一昨年の夏に制定された暫定王座&同一階級2王座並立(スーパー&レギュラー)廃止の方針は何とか維持している一方、どうもこうした他の部分でほころびが出始めているのが目につく感じ。

(そのへんはWBAに限ったことではないにしても)

 

いずれにせよ、タパレスがもうひとつ保持するIBFからも承認を得られれば、年内にも同級4団体王座統一戦が実現する運びになった訳ですが、但しそのためには残るWBCとWBOも同様に認可する前提があり…

 

その前に指名戦をやれなどの指令が出、それを先送りさせる特別承認が得られない場合は4団体統一戦にならないパターンもあり得るので、今の時点で確定路線のつもりになってしまうのはちょっと気が早いかも。

 

何はともあれ、スーパーバンタム級はフルトンvs井上が第一、その先のこともこの一戦の結果如何だけに、とにかく7月25日が待ち遠しいところです。