カシメロvs赤穂亮のプロモーター伊藤雅雪氏「イロモノではない本物のボクシングを」 | ボクシング・ダイアローグ

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昨日17日に正式発表された、前WBOバンタム級王者&元世界3階級王者 ジョンリェル・カシメロ(32=比:31勝21KO4敗)vs WBOスーパーバンタム級9位 赤穂亮(36=横浜光:39勝26KO2敗2分)のスーパーバンタム級10回戦。

 

<12月3日:韓国・仁川パラダイスシティホテル>

 

興行のプロモーターは元WBO世界スーパーフェザー級王者 伊藤雅雪氏で、試合発表の同日に新プロモート会社「TREASUREボクシング(TB)プロモーション」設立&代表就任を発表。

 

今年7月に現役引退を表明した伊藤氏は、将来的なジム経営へ向け勉強中にプロモート業にも興味を持ち、そこに韓国最大級のカジノリゾート「パラダイスシティ」との共同興行の話が持ち上がって… という流れにより、カシメロに出場をオファーして交渉を纏め、今回のプロモーターデビューに。

 

会見では

 

「本物のボクシングを追い求めて行く。

 日本の好選手が日本、東洋太平洋、WBOアジアパシフィック王座を取ってから海外の選手を呼ぶことがなかなかできない状況で、世界挑戦で行き詰まるケースが出てくる。

 そういう選手にチャンスを与えたい」

 

と所信表明、本物のボクシングとは?の問いには

 

「格闘技は面白く、エンタメでボクシングを盛り上げることもできると思うが、実力がなければ勝ち上がれない世界。

 イロモノではない本当の競技、プロフェッショナルなスポーツとして本物を見せていきたい。

 エンタメの方で集客だったり、お金をつくっていくつもりはない」

 

とし、最近は本物じゃないボクシングがあるということか?のツッコミに対しては

 

「例えば亀田(興毅)さんがファイトマネーの金額を上げるなどしているが、あの形はあの形で最終的に本物のボクシングに行くと思うのでいいとは思う。

 試合報酬を上げるには注目度も大事と思うが、一番重要なのは競技性の中でその選手の注目度が上がっていくこと。

 最終的に僕らみたいな形の本物のボクシングになるのではと思っており、そこをぶれずにやっていきたい」

 

と説明。

 

伊藤氏が韓国訪問した際にパラダイスシティ協賛による興行の計画が浮上、正式決定に至ったこの興行は、同会場での初めての格闘技イベント。

 

<試合地が韓国になったのは、伊藤代表が現状まだプロモーターライセンスを保持しておらず(日本ボクシングコミッションに横浜光ジムのマネジャーライセンスを申請中)国内では興行をプロモートできないことが理由にあったようです>

 

収容人数は約3000人で、チケットはVIP客を集めたいカジノ側と日本側で別々に販売する予定、また興行の模様は12月5日にWOWOWエキサイトマッチで放送されるとのこと。

 

なお、併せてアンダーカードや出場選手も発表されており、セミファイナルではかつて世界戦で西岡利晃、長谷川穂積の両氏と対戦した元世界2階級王者 ジョニー・ゴンサレス(41=メキシコ:69勝56KO11敗1分)が元WBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王者 渡邉卓也(33=DANGAN AOKI:38勝22KO11敗1分)選手と同級10回戦で対戦。

 

7試合を予定している興行はメインとセミ以外は全て日韓対決となり、松永宏信(横浜光)、増田陸(帝拳)、内構拳斗(横浜光)の各選手が出場を予定。


来年4月5月に第2弾、夏にも興行を見込むなど定期的な開催を計画中、という伊藤氏自身は、今月22日に東京・後楽園ホールで引退式。

 

その競技の根っからのファンでない多くの層を煽ってノセて、という他の格闘技のやり方が性に合わない自分は、伊藤氏の掲げる方針に100%賛同。

 

好ファイトとイベントの成功に期待してます。