【予想】京口紘人vsアクセル・アラゴン・ベガ:WBAライトフライ級スーパータイトル戦 | ボクシング・ダイアローグ

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13日(日本時間14日)、米テキサス州ダラスのアメリカン・エアラインズセンターで開催されるダブル世界戦興行。

 

メインのWBAスーパー&WBC世界スーパーフライ級王座統一戦(ファン・フランシスコ・エストラーダvsローマン・ゴンサレス)の前に行われるのは、大手プロモーションのマッチルームと契約し、これがその初戦&アメリカデビューとなる京口紘人(ワタナベ)選手のタイトル戦。

 

◇WBA世界ライトフライ級(スーパー)タイトルマッチ◇

 

王者

京口紘人

(27=ワタナベ:14戦全勝9KO)

vs

挑戦者10位

アクセル・アラゴン・ヴェガ

(20=メキシコ:14勝8KO3敗1分)

 

京口選手は、18年の大晦日にヘッキー・ブドラー(南アフリカ)を10ラウンドTKOで破って獲得したタイトルの3度目の防衛戦。

 

試合数は多くないながらも、デビュー8戦目(17年7月)でホセ・アルグメド(メキシコ)を判定で下してIBFミニマム級王座を獲り、2階級制覇を達成したブドラー戦の時点でも僅か12戦目と、少ない実戦キャリアの中で高い才能を伸ばしつつ、順調に勝ち進んでいる形。

 

昨年11月、タノンサック・シムシー(タイ)を相手にV3戦を予定していたものの、直前に京口選手と一部スタッフの新型コロナ感染が判明、試合は結局キャンセルとなり、今回は19年10月に久田哲也(ハラダ)選手の挑戦を3-0判定で退けて以来の、実に1年5ヶ月ぶりの試合。

 

ヴェガは19年10月、WBOミニマム級王者ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)に挑戦して7ラウンド負傷判定(2-1)負け、1階級上げてこれが2度目の世界挑戦。

 

若干20歳(来月で21歳)の若手で、デビュー3戦目に判定で初黒星を喫したのちは連勝を続けるも、18年9月に当時はまだ地域王者(NABO北米ミニマム級)だったメンデスと戦い、大差の判定で敗退。

 

そこから3連勝し、世界王者となっていたメンデスと再戦、しかし偶然のバッティングによる自らのカットでドクターストップとなり、先述のとおり7ラウンド負傷判定で敗れ、雪辱&世界奪取はならず。

 

そして昨年8月、世界挑戦経験もある中堅のサウル・ファレス(メキシコ)を相手に空位のWBA中央アメリカ・ライトフライ級王座をかけた再起戦を行って大差の判定勝ち、それが最新の試合・・・ という流れ。

 

ヴェガの試合映像はメンデスⅡとジオ・ノリエガなる無名相手の2試合しか観ていないので、精度の高い予想をすることは難しい、というか出来かねると言うべきなんでしょうが・・・ 自分なりに考えてみました。

 

身長が公称約147センチと極端なくらいに小さい(リーチも同程度)ヴェガは、当然ながら自分のパンチが当たる距離まで接近しなければ試合にならない訳で、必然的にステップインしてまとめ打ちするパターンが持ち味になる・・・ と、そのへんはとりあえず間違いないと思います。

 

とはいえ、しつこくくっ付いて打ちまくるブルファイターではなく、前後左右に小さくステップしながらタイミングを計り、ときおり思い切りよく飛び込んで左右フック主体に振って行く感じ。

 

小柄さを活かすために重心を低めにして、相手側がよりやり難さを感じるよう意図している感もあります。

 

ただ、身長が小さいかわりに分厚くビルドアップされたような体型なのかというとそうでもなく、一発のパワーもそれほどではなさそうなイメージ。

 

そこそこのハンドスピードもありますけど、ナチュラルではなく力を込めて打つことで速くしているように見えます。

 

大雑把に結論すると、もともとミニマムから上げてきた部分は同じながら既にライトフライの体が出来上がり、少なくともこのクラスで体負けすることはない筈の京口選手と比べ、ヴェガが明らかに勝っている要素はないかな・・・ と自分にはそう思えます。

 

試合のポイントは、京口選手が身長・リーチとも概ね15センチほどあるアドバンテージも活かしつつ、ステップインの際に頭も一緒に飛び込んで来る割合が多くなりそうなヴェガをどれだけ巧くかわし正確なヒットの数を稼げるか、になるのでは?

 

背が小さい選手の場合、相手の懐に潜り込み頭をつけてのクリンチ混じりの打ち合いになると勢いづくパターンが多いですから、そうならないよう京口選手はヴェガの頭と飛び込み様のタイミング取りに注意して、こまめにサイドに動くのが良いのでは、と考えます。

 

攻撃の際のヴェガにはガードが甘くなる傾向も見受けられるので、京口選手が得意のボディブローなども交えて追いつつ、入って来るヴェガにサイドステップしてアッパーやストレートを合わせられれば倒せる、と思うんですが・・・?

 

過去にKO負けはないながら決して打たれ強そうには見えないヴェガだけに、案外と早い決着の可能性も低くなさそうな気もしますけど、少々手を焼くかもしれない部分を考慮し、個人的な予想は後半KO/TKOで京口選手の勝ち、としておきます。

 

よもやの京口選手の敗北!っていう可能性は極めて低い、とみますが、どういう結果・内容になりますか。