「……帰ってきたっぺ!!」
夕暮れに染まる本丸の庭に、堂々と立つ一人の――いや、一匹の姿があった。
ピュアホワイトを基調としたジャケットとパンツ。
ルビーレッドのスカーフが映える、エレガントな装い。
王子のような気品すら感じさせる、まさしく執事王子スタイル。
しかし、顔はナマズオマスク。
執事王子…
執事王子…
しかし、顔はナマズオマスク…
執事王子……執事王子……
「……うん、執事王子か。」
沈黙を破ったのは加州清光だった。
その声にはどこか諦めと納得が入り混じっていた。
「まさか、エオルゼアに行って執事王子になって帰ってくるとはな。」
鶴丸国永が面白そうに笑いながら腕を組む。
「いや、見た目は確かに執事王子……のはずなんだけどな……」
山姥切国広が微妙な表情でギョリイを見つめる。
「ナマズオマスクが……その……想像以上に主張が強いな。」
山姥切長義が、若干困惑気味に呟いた。
「主……それは一体……」
へし切長谷部は、もはや目を覆いたいような気持ちで天を仰いでいた。
「主が執事になってどうするんだよ!」
不動行光が叫ぶ。
「ま、まぁ、執事王子ってのも悪くないんじゃない?」
大和守安定が無理やりフォローするが、全員の顔には複雑な色が浮かんでいる。
ギョリイは、そんな刀剣男士たちの反応を見て得意げに胸を張った。
「エオルゼアで執事王子になったオラを見て驚いたっぺか!? これがプリンセスデーのパワーっぺぇぇぇ!!」
その瞬間、みんなの頭の中に同じ言葉が浮かんだ。
「いや、違う……」
「ってか、主……それ、何のために?」
加州清光が半ば呆れたように尋ねる。
「執事王子の魅力を体現するためっぺ!! エオルゼアで流行に乗るのは大事なことっぺよ!!」
ギョリイはくるりと回ってポーズを決める。
その動きに合わせて、ルビーレッドのスカーフが優雅になびいた。
「……まぁ、楽しんできたみたいだから、いいか。」
山姥切国広が、ふっと息を吐く。
「それで? 執事王子になった主は、今後どうするんだ?」
へし切長谷部が、じとっとした視線を向ける。
「決まってるっぺよ! 本丸に執事王子文化を広めるっぺ!!」
「広めなくていい!!!!」
全員の声が揃った。
こちらはウペックスに掲載したものの写しになりますぺ
https://x.com/Harii22Exabyte/status/1899864613916991860