「祝装実装おめでとうっぺぇぇぇぇぇ!!!」
薩摩の本丸は、刀剣乱舞十周年を祝う盛大なお祭りムードに包まれていた。庭園には華やかな提灯が灯され、夜空には祝砲のごとく花火が打ち上げられている。
そんな中、ギョリイは息を切らして本丸中を駆け回っていた。
「うぺ!? まんばっぺ、どこだっぺ!? どこにおるっぺ!?!」
そう、今日の主役の一人——山姥切国広が、祝装を纏ったという噂を聞いたからだ。
(そんなの見るしかないっぺ! ナマズオ族の誇りにかけてっぺ!!)
ふくらむ期待を胸に、修練場、縁側、畑のそばを探し回るが、当の本人は見つからない。おかしい。普段は物陰に隠れるのが得意な彼だが、今日は祝装を着ているはず。それなら、堂々と出てきてもいいのでは!?
「ちょぎっぺ! まんばっぺはどこっぺ!?」
「偽物くんか? さっき、庭の方にいたぞ」
「ありがとっぺぇぇ!!」
ギョリイは猛ダッシュで庭園へと駆け出す。
そして——
「っ……!」
視界に飛び込んできたのは、普段の布を外し、燦然とした装いを纏った山姥切国広だった。そしてどこか気恥ずかしげに目を逸らす表情——
(かっこよすぎるっぺ……!!!!)
「ぬぉぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ギョリイの叫びが本丸中に響き渡った。
むちむちあんよでその場をバタバタと踏み鳴らし、しめしめeyeを発動する間もなく、両手で頭を抱えて悶え転がる。
「無理っぺ!! かっこよすぎて視界が爆発するっぺぇぇぇ!!!」
「なっ……!? うるさい! 何騒いでるんだ……!」
「かっこよすぎるっぺ!! そんなの聞いてないっぺぇぇぇ!!!」
「……は?」
「ずるいっぺ!! なんでそんなにかっこいいんだっぺ!! いや、もともとかっこいいのは知ってるっぺ! でも、こんなに!! こんなに!! かっこよくなるなんて!! 予測不能っぺ!!!」
ギョリイは両手をバタバタさせながら、祝装をまとった山姥切国広をカレーパンおててで差して叫ぶ。
「これで写しとか関係ないって言えないっぺ! これを見てまだ『俺は写しだから』なんて言うなら、ギョリイ、もうっ……もうっ……!!」
「……お、落ち着け……!」
「落ち着けないぺぇぇぁぁぁ!!! こんなの、全ナマズオが泣くっぺぇぇ!!!」
ギョリイが感情の嵐に飲み込まれ暴走していると、周囲の刀剣男士たちが苦笑混じりに見守っていた。
「ははっ、ギョリイがあそこまで騒ぐとはな」
「いやぁ、気持ちはわかるよ。あれは文句なしにかっこいいもんなぁ」
「うむ、あれこそ誇り高き刀剣の姿よ!」
みんなが頷く中、山姥切国広は顔を赤くしながら、ギョリイを見つめた。
「……そんなに、か?」
「何言ってるっぺ! もうギョリイ、目に焼き付いて忘れられないっぺ!! いや、もういっそ、視界に固定したいっぺ!!」
「そ、そんなこと言うな!」
「言うっぺ!! まんばっぺが世界一かっこいいって、全ナマズオに布教するっぺ!!」
ギョリイはその場でヨルダンスを踊り出した。
「もう祝装記念日を本丸の新たな祭日にするっぺ!!」
「なっ!? やめろ! そんなのいらない!!」
必死に止めようとする山姥切国広だったが、ギョリイのテンションは最高潮。刀剣男士たちも、もはや止める気はなかった。
こうして、薩摩の本丸には新たな祝祭——「まんばっぺ祝装記念日」が追加されることとなったのだった。
なお、この後もギョリイは「かっこいい……かっこいい……」と呟きながら転がり続けたという。
こちらはウペックスに掲載したものの写しになりますぺ
https://x.com/Harii22Exabyte/status/1895805027127845330