アメリカで開かれていたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議が、NATO首脳宣言を発表している。

 中露への批判が入っているが、そもそも1989年東西冷戦終結後、ソ連のゴルバチョフ書記長(当時)は、NATOが兵力を20%削減すると言うので、NATOと対抗していたワルシャワ条約機構を解体したのである。

 1990年、アメリカ・ブッシュ大統領とソ連・ゴルバチョフ大統領の会談で、NATOの東方拡大は統一ドイツまでと言っている。この事はその時のアメリカ国務長官ジェームズ・ベーカー氏の「シャトル外交 激動の4年(1989~1992)」の本の中に書かれている。

 この本は、日本外務省が外交官のバイブルとして推奨したものである。

 約束を破ったのは誰か、どちらの方か、歴史の事実により、明らかである。

 政治家もメディアもよく考えるべきである。

 プーチン大統領が「だまされた」と言った意味をNATOの首脳は考えてほしいものである。

 歴史は積み重ねである。それは事実に基づいていなくてはならない。約束、基本を抜きにしての一方的な判断は極めて危険であると懸念する次第だ。

 最高裁第一小法廷は昨日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に「教団に賠償を求めない」と書いた母親の念書を「公序良俗に反し無効」とする判断をした。

 一審、二審の「念書を有効」とした判決を破棄し、審理を東京高等裁判所に差し戻した。

 母親が書いたとされる念書は、「書かされた」と受け止めるのが自然であろう。素人目に見ても善意の寄付、献金にいちいち念書を書くのは不自然であるし、社会常識として考えられない。

 旧統一教会側の何かしかの働きかけでの念書と受け止めるのが自然である。最高裁の判断に、一審、二審の裁判官はどう受け止めるのか、是非とも国民に説明責任を果たしてほしいものだ。

 検察による特捜案件の刑事事件でも検察のシナリオ・ストーリーに沿った参考人、証人の調書が判決で重要な役割を持つ。デタラメとも言ってよい密室での誘導、誤導による被疑者への不利な調書がつくられる。

 私自身、そのことを経験している者として、昨日の最高裁判決は、真実を明らかにするという意味では納得する次第だ。

 昼の便で釧路に行き、釧路市内廻り、各種行事に顔を出す。夏の釧路市は涼しさをアピールしているが、20℃前後の気温で過ごせる釧路市は、阿寒・摩周国立公園、釧路湿原、知床国立公園と自然にも恵まれている。

 多くの人に釧路の良さを知ってほしいと願ってやまない。

 

11日のコメント

 tkjさん、近隣外交を強固にすべきです。

 ひでおさん、東西冷戦終結後、アメリカ・ブッシュ大統領はNATOの東方拡大は統一ドイツまでと話されました。それによりゴルバチョフ大統領は、ワルシャワ条約機構を解体しました。約束を破ったのは西側であります。歴史の事実を踏まえるべきです。

 takashi-k51さん、日本のウィークポイントはエネルギーです。この一点をよく考えるべきです。

 ミワさん、「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」、全くお門違いです。ウクライナがロシア人の住む地域に自爆ドローンを飛ばし、ブタペスト覚書の再協議を言ったが故にウクライナ戦争が始まったのです。この点、日本がじっとしていれば、問題はありません。

 松村訓明さん、先ずは双方、銃を置くことです。停戦をし、話し合いに入ることです。ゼレンスキー大統領が「武器をくれ、資金援助してくれ」では、尊い命がなくなるだけです。

 Yamadaさん、インドの立ち位置を日本も学ぶべきです。安倍外交が懐かしく、且つ国益にかなっていたと考えます。

 tokoton山の男さん、「遠くの親戚より近くの他人」と日本では言われてきました。外交もこれが基本です。

 さださんの考えに賛同します。

 

※釧路厳島神社例大祭宵宮祭