2022年4月23日、知床で悪天候の中、出航し26人の犠牲者を出したKAZUⅠ事故で、当時携帯電話が繋がらないため救助活動が遅れたとの声が出て、また、世界自然遺産知床をかかえ外国人も多く来られ、クマが出没する地域なので安全の上でも携帯電話基地局の設置が強く言われた。

 私も予算委員会等で強く携帯電話アンテナの設置をお願いした。

最近になって環境保護団体からアンテナ等、基地局整備の見直しを求める声が出て、担当官庁の動きが止まってしまっている。

 2022年(令和4年)5月31日、事故から38日後の予算委員会で私は当時の金子恭之総務大臣に次のように(ただ)した。

 

○鈴木宗男君 

 金子総務大臣にお尋ねしますが、今回、携帯電話がつながらなかったことが分かりました。地元では、是非ともアンテナを立ててほしい、あそこは国立公園でもあるし世界遺産でもありますから、外国人も来ますから、早くアンテナを立ててほしいという強い要望がありますので、この点、事業者に働きかけをいただきたいと、こう思いますが、金子大臣の見解をお願いいたします。


○国務大臣(金子恭之君)

 お答え申し上げます。
 まず、今回の事故によりお亡くなりになられた方々、その御家族の皆様方に対しまして心よりお悔やみを申し上げます。また、今回の事故に遭われた皆様に重ねて心よりお見舞いを申し上げます。
 携帯電話は重要なインフラであることから、総務省では、居住地域に加え、道路や自然公園などの人が住んでいない地域においても携帯電話のエリア化を推進しております。他方、知床地域のような国立公園の区域内に携帯電話基地局を整備するためには、先ほど委員から御指摘がありましたような自然公園法に基づく手続が必要と認識をしております。
 総務省といたしましては、地元の皆様の御意見も丁寧にお伺いをしながら、自治体、携帯電話事業者、環境省などと連携をし、引き続き携帯電話の通信エリア拡大に向けてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。


○鈴木宗男君 

大臣、丁寧な答弁ありがとうございます。
 ただ、大臣、やるかやらないかなんですよ。ここは、二十六人も亡くなっていますから、やる、やらせるという指導が必要なんですけれども、決意のほどを。


○国務大臣(金子恭之君)

 しっかりと進めてまいります。


○鈴木宗男君

 どうぞ金子大臣、これは命に関わることですから、くれぐれもよろしくお願いいたします。

 

 尊い人の命が、しかも26人亡くなってアンテナ設置の強い要望が起きたのである。

 2年経ったら現地に住んでいない人達が自然環境優先の立場で整備の見直しを求めている。なんとも無責任なことではないか。

 2年前にも自然保護との両立を踏まえて工事に着手することになり、環境省ともよく相談の上、取り組んだ話である。

 民主主義は手続きが一番で次に中身である。両方しっかり手続きを踏んでいることに希少植物だ、動物だと今になって言ってくることに現地をどこまで知っているのかと憤りを感じる。

 厳しい自然環境の中で、自然の恵みで生活している人達の声を私は大切にしたい。

 信念を持って人命、自然保護、何よりも知床に生きる人達の声を大切にして参りたい。

 

24日のコメント

 松村訓明さん、岸田総理が「一にも二にも停戦、和平」と訴えると世界が反応すると思います。

 ひでおさん、足寄高校に思いを寄せて戴き感謝します。日本独自の立ち位置を持ってほしいです。いかに立派な立場で良い料理でも堅苦しくては美味しく感じません。仲間といつもの飲み物、食べ物で気楽に一杯やるのが一番です。

 さださん、経験を活かしトップリーダーとしての責任を果たせば国民が反応すると思います。