11日の産経新聞1面「産経抄」に面白い記述があった。読者の皆さんに一部紹介したい。

 

「厳しい局面に立たされたら、別の大きなテーマを示せば、そちらに国民の目が向いて局面を打開できる」。民主党の鳩山由紀夫政権当時、菅直人副総理は何度もこう進言した。鳩山氏によると、米軍普天間飛行場移設問題が行き詰まった際は「消費税増税を言えばいい」と働きかけてきたというが、そんな姑息(こそく)な手法は論外である

菅氏は首相時代、内閣不信任決議案が提出されると退陣をほのめかして党内の造反を防ぎ、否決されると前言を翻し、鳩山氏に「ペテン師」と呼ばれた。自身の延命のために、身内も国民もあざむいたのだった

岸田首相には、菅氏を反面教師として約束を果たしてもらいたい。「政治家は歴史法廷の被告」(中曽根康弘元首相)だとしても、罪状がペテンではみっともない。

 

と出ている。

 鳩山由紀夫前首相から「ペテン師」と呼ばれた菅直人氏である。鳩山由紀夫氏に「ペテン師」の真意を聞いてみたいものである。

 12日の産経新聞1面「日曜コラム」で北村晴男弁護士の「ジャニー氏の『共犯者』という見出しの記事がある。一部紹介したい。

 

 最近、旧ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川社長が多数の少年らに性的虐待を加えていたことが、英BBCの報道で明らかになり、長年これを知りながら報じなかったテレビ局は、その姿勢を問われている。

 というのも平成15年に東京高裁がジャニー氏による性的虐待を認める判決を下したが、テレビ局はこの重大判決を知りながら黙殺し、報じなかった。日本最大級のエンタメ事務所の社長による少年らに対する性的虐待は、抜群のニュースバリューがあったにもかかわらず。動機は明白。ジャニーズ事務所の怒りを買い、タレントを出演させられなくなったら困るから。

 テレビ局は(かね)とこれに直結する視聴率のために、「多数の少年に性的虐待を加えるも者」に魂を売った。NHKも同様で、番組スポンサー収入に頼る必要がない分だけ、より罪は重い。新聞は目立たない記事で報じたのみ。

 ジャニー氏は思ったに違いない。「自分が何をしても、テレビ局は報じない。自分は許されている」。こうして、その後も性的虐待を続けた。この意味で、マスコミはジャニー氏の「最大の共犯者」である。

 

中略

 

 自分たちに都合の悪いことには触れない。まさに、この姿勢こそがジャニー氏をのさばらせたのである。ジャニーズ事務所の記者会見では記者たちが事務所を批判し再発防止策を問うていたが、ジャニー氏は既に死亡し、事務所は苛烈な非難を浴びており、再犯などできるはずもない。

 反省もせず、報道の使命を1ミリも自覚しないマスコミは、今後も自分たちに都合の悪い情報は報じないだろう。「再犯」の可能性があるのは彼らの方である。

 

 北村弁護士の判りやすい指摘である。マスコミ関係者の声、反論が聞きたいものである。

 読者の皆さんはどんな受け止めだろうか。

 

12日のコメント

 アレックスさん、コツコツ努力する、頑張った人が栄光の座につく。誰にでも平等なチャンスがある。政治の世界で見本を示すことだと思います。

 ひでおさん、目立たないところで陰徳を積むことは大事です。いつか光る時が来ると思います。小泉改革は何だったのでしょうか。メディアがもてはやしたことは正しかったのか?是非ともマスコミ側から検証してほしいものです。

 小雪さんの見立て、思い、多くの人が感じていることでしょう。

 慎一さん、旭川は北海道第二の都市です。私は旭川も大事にしています。

 古狸さん、汗をかかないで「濡れ手に粟」のやり方が今の日本人にやる気をなくさせました。当時、閣僚であった竹中さんの責任は重いと思います。

 tokoton山の男さん、いつも有難うございます。私自身、小泉政権にパージされた者として腹立たしく思います。

 小野さん、そうです。努力に勝る天才なしです。

 さださん、言葉よりも実行力、行動です。今、何をやるかが必要だと思います。

 ベイジェファンさん、歴史の事実をよく勉強していないと受け止めています。