明日で国会が終わるというのに、今日質疑をする委員会は、衆議院はなく、参議院は財政金融委員会以外、開かれなかった。

 明日本会議を開き、閉会中審査の手続きをして、国会を閉じることになる。いかに慣例とはいえ、緊張感に欠ける流れである。

 昨日の参議院ODA(政府開発援助)等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会で、北方領土墓参について(ただ)したので、読者の皆さんにご紹介したい。

 

○鈴木宗男君 
 林大臣、先ほど勝部委員からも墓参の話がありました。私からもお願い申し上げます。
 ウクライナ問題始まって、ロシアは、ビザなし交流はしない、平和条約交渉はしない、あわせて北方四島における日本企業の共同経済活動は認めないというのがロシア側の去年3月の発表であります。これ、墓参については含みがあるんですね。
 というのは、ビザなし交流は91年のゴルバチョフさんが来たときの提案ですから、これは今の枠組みなんですが、墓参は遡ること昭和39年です。オリンピックの年です、最初の東京オリンピック。1964年なんですよ。ここから始まっておって、一旦中断のときもありましたけれども、墓参は墓参の歴史があるんです。私は、ここは人道的配慮からも、是非とも今年は墓参をやらせていただきたいと思っているんです。
 13日、岸田総理、林大臣も同席いただきましたけど、お願いしました。元島民、もう87・2歳であります。人生限られております。しかも、引き揚げてきた約1万7500人のうち、今は3分の2が亡くなって5200人ちょっとなんです。人生限られている人で、この元島民が言うのが、鈴木さん、自由に島に行ければいいんです、先祖の墓をお参りできればいいんです、ふるさとを自由に行き来したいんですというのが一番の願いであります。
 そういった意味でも、是非とも大臣、墓参は別だ、人道的配慮からやるんだという思いで、これは、今、日ロ関係最悪の状態でありますけれども、是非とも林大臣の私は尽力が必要だと、こう思いますが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。

○国務大臣(林芳正君) 

 鈴木先生におかれましては、この間、官邸でも要望書の提出に立会いをいただきまして、本当にありがとうございました。
 そのときにも少し話題になったと思いますが、今の時点で、この北方墓参を始めとする四島交流等の事業の今後の具体的な展望について申し上げる状況にないと、大変残念ですが、言わざるを得ない状況でございます。
 他方、政府として、御高齢となられた元島民の方々の思いに何とか応えたいという考えに変わりはなく、私といたしましても、北方墓参を始めとする事業の再開、これが今後の日ロ関係の中でも最優先事項、一つであると考えております。
 こうした考えの下で、私の指示によりまして、ロシア側と相互の大使館等を通じまして外交上のやり取りを行ってきておりますが、現時点でロシア側から北方墓参の再開に向けた肯定的な反応は得られていないところでございます。
 引き続き、ロシア側に対して、特に北方墓参に重点を置きまして、粘り強く事業の再開を求めてまいりたいと考えております。

○鈴木宗男君 

 林大臣、10月までは船も動けるんですね。10月超えると、もう天気の関係で上陸もできません。まだ時間がありますので、もう是非とも、ここは人道的な見地からも、墓参の再開、今年はやるんだということを改めて強くお願いをしておきます。

 

 コロナとウクライナ問題で、3年半北方墓参が止まっている。今年は何としても元島民の想いに応えていきたい気持ちで一杯である。

 

19日のコメント

 tokoton山の男さん、政治は入口より出口を考えなくてはいけません。私なりに先を見ていきたいと考えます。

 さださんのおっしゃるとおりです。

 松村訓明さん、政治家は信念を持って生きていくことが政治家たる者です。

 ひでおさん、いつも感謝しています。

 sugibenさん、G7で唯一殺傷兵器を送っていないのは日本です。この立場を守るべきです。

 どさんこ男子さん、ロシアは日本にとって大事な隣国です。