ウクライナ情勢が新たな展開となった。ロシアがピンポイントでウクライナの軍事施設を攻撃したと報道されている。

 24日、プーチン大統領は国民向けの演説で「ウクライナ政治を非軍事化及び非ナチス化をめざす」と述べ、ドンバス地域ではジェノサイド(大量殺戮(さつりく))が起きているとも指摘している。

 更に自国民を守るためであり「ウクライナの占領は考えていない」と明らかにしている。

 ロシアが何故行動を起こしたか。昨年10月23日ゼレンスキーが火遊びのごとく自爆ドローンを親ロ派地域に飛ばし緊張関係を作った。

 プーチン大統領はNATO(北大西洋条約機構)の不拡大確約を求めたが、アメリカは真剣に受け止めたであろうか。

 自制と対話が必要な時、耳を貸さない、話し合いに乗ってこないとするとロシアとしての価値観が働いてしまう。

 ロシアの主権侵害を認めるものではないが、ウクライナはじめ米欧の国々がどこまで話し合いの重要性を考えていたのだろうか。ここ2カ月、挑発と脅しの話が中心ではなかったか。今必要なのは対話である。

 日本政府は今こそロシアとの対話を絶やさないことが国益の観点から大事であることを考えるべきだ。

 16時から2月大地塾。「ウクライナ情勢について」佐藤優さんよりお話を戴く。メディアに報じられない佐藤さんならではのお話しと分析で、極めてタイミングの良い勉強会となった。

 民主主義社会でいろいろな考え、受け止めはあっても良いが、外交は積み重ねであり、事実に基づき相手がある限り信用が必要である。

 この基本だけはしっかり頭に入れておきたいものだ。


※東京大地塾