東京オリンピック開閉会式のディレクター小林賢太郎氏が解任された。23年前、お笑いコンビ「ラーメンズ」の時、コントでユダヤ人を揶揄(やゆ)したセリフがあったとのことである。

 ユダヤ人大量虐殺は、今も悲惨なナチスの出来事として世界中の人が心に刻んでいる。いかなる場でもそれを揶揄(やゆ)することは許されない。

 この小林氏の過去の発言が21日深夜以降インターネット上で取り上げられてから、組織委員会の対応は早かった。

 22日午前中に組織委員会橋本聖子会長は「過去に歴史上の痛ましい事実を揶揄(やゆ)するセリフを使用していたことが判りました。本日解任することにしました」と記者会見した。

 菅総理も「言語道断。全く受け入れることは出来ない」と記者団に話した。組織委員会の判断、菅総理の認識は、スピード感のある判りやすい決断だったと受け止めたい。

 開会式の演出を担当していた小山田圭吾氏が、過去に同級生や障害者をいじめた経験を話し19日辞任となり、開会式直前に暗い話が続いたが、組織委員会はきちんと粛々(しゅくしゅく)と任務を遂行している。

 橋本会長の責任を問うメディアもあるが、お門違いも甚だしい。成功に向け一生懸命頑張っている姿を私は評価したい。

 いよいよ開会式である。57年前も快晴だった。当時高校2年生、聖火最終ランナー坂井義則さんが聖火台に一段一段駆け上がり点火した姿が今鮮やかに想い出される。

 今夜の開会式、どんな演出、ドラマが展開されるのかワクワクして待ちたい。

 今日は57年前と同じくオリンピック晴れである。天は味方した。オリンピック・パラリンピックの成功は、日本の底力を示し、将来を表すことになる。

日本人皆で成功に向け協力して行こうではないか。


※東京オリンピック・パラリンピック、ブルーインパルスによる展示飛行を眺めながら、57年前を思い起こした。