テレビ・新聞は、東日本大震災から10年を取り上げている。
家族を亡くした方、被災された方々の悲痛な言葉を聞くたびに胸が締め付けられる思いである。
 昨日の追悼式で岩手県代表の佐藤省次さんは「各地で地震や台風、大雨などによる被害が続いています。被害が報道されるたびに10年前のことを思い、被災地の皆さんに『負けるな、負けるな』と語りかけています」と述べられた。ご自身の経験を被害に遭った人と共有する心に感激した。
 宮城県の代表荒川航さん(16歳)は「10年前、私は幼稚園の年長でした」で始まり「小学校の入学式の時、校長先生が命の大切さを話されました」としみじみ語られた。
 福島県代表の斎藤誠さんは「私は津波で5歳だった次男・翔太を失いました。栃木県市貝町の『きじばとの会』が翔太の民話を作り、語り継いでくださっています」と感謝していた。
 被災者代表の近江智春さんは、岩手県宮古市で旅館をしている方だが、「私たちの手で大好きなまちを守り、未来に向けて進んでいきたいと思います」と前向きに語られた。それぞれの思いを込めた心からのメッセージに、私も目頭を熱くしたものである。
 私は「人生、生きていれば良いことがある。いや逆転もある」と前向きに考えて生きてきた。そして「何があっても諦めない」と自分自身を鼓舞(こぶ)してきた。
被災者の皆さんの心に寄り添い、共に頑張って行こうと声をかけて行きたいものである。