森喜朗東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長が「不適切な表現だった。撤回します」と謝罪記者会見をしたが、今度はその会見を「反省がない」とか「開き直っている」と一部メディアや色々な人が批判している。
 人それぞれ受け止めはいろいろあると思うが、謝罪したことは事実である。そのことを一番に受け止めるべきで、その後の質疑応答、やり取りは二義的なものではないか。ものには順番があると思うのだが。
 そもそも「謝罪記者会見」を行ったという事実を正確に受け止めたい。
 IOC(国際オリンピック委員会)もこの謝罪記者会見を評価し、理解していると報道されている。
 国会で野党が森会長を辞めさせるべきだと質問した人がいるが、国会に組織委員会の会長を決める、辞めらせる権限はない。これこそ国会議員の思い上がり、身勝手な考えではないか。民主主義は手続きであり、次に中身である。
 この7年間、森会長が献身的に東京オリンピック・パラリンピック開催成功に向けて努力してきた姿を私は評価したい。 
20年前、あきらかに作られたありもしない話でバッシングを受けた私の経験からも、意図的、恣意的に、しかも一方的な見方で判断するのは止めて戴きたい。
 特に今の時代、ネット、Twitter等、ゲーム感覚で一つの流れが作られてしまう。
真実に基づく事実のみを報道し、それに基づいてそれぞれが意見を述べるのが、真に公正、公平だと思うのだが。 
面白おかしく興味本位での議論はおしまいにしてほしいと願ってやまない。ここぞとばかり、嫌味を持って発言している自治体の長などがいるが、いずれブーメランとなってどこかで返ってくることだろう。
 昨夜から釧路管内厚岸町に行き、昭和58年より大変お世話になった方のお通夜、告別式に参列する。
 91歳での旅立ちである。当時、50歳の人でも90歳になり、60歳の人は100歳近くになっている。
この38年間を改めて振り返りながら、心から感謝して手を合わせた。
世の中、諸行(しょぎょう)無常(むじょう)である。

※凍りついた厚岸湾、展望台より