高齢者の交通事故が後を絶たないが、10月6日東京高等裁判所で行われた、2018年1月9日群馬県前橋市で起きた死亡事故で、一審で無罪の川端清勝被告(88)が、なんと「犯した罪を償い、人生を終わらせたいと思っており、被害者の苦しみを思うとその思いは一層深まっている」と有罪判決を求めている。
 何とも潔い考えであろうか。そこまで被害者に申し訳なく思い、反省しているなら、一審の判決でよいのではないかと逆に同情するものである。
 それにひきかえ、8日東京地方裁判所での元通産官僚(現経済産業省)工業技術院院長・飯塚幸三被告は、2019年4月、自分の運転ミスで31歳と3歳の親娘をひき殺したにも関わらず、「事の異常から暴走した」と開き直っている。
 遺族の思いをどう受け止めているのか。高級官僚の思い上がりに腹立たしい限りである。
 「こんな男は厳罰にした方がいい」という声が多数寄せられた。
 また、元東京地検特捜部長・石川達紘被告も2018年2月18日東京渋谷でアクセルを踏み込み、37歳の男性を跳ねて殺している。この石川達紘被告も「車の不具合で加速した」と主張している。
 何故、「自分のミスです」と正直に認めないのか。検察官が密室での取り調べで、自分たちに都合のよい調書をつくっているから、言い逃れすればとでも思っているのか。
 腸(はらわた)の煮えくり返る嫌悪感をおぼえる。
 石川達紘被告も、自分から有罪を求めた川端清勝さんを見習うべきでないか。
 世の中、正直者が尊いという価値観を今こそ高めていきたいものだ。