新聞休刊日なので、スポーツ新聞を見ると、スポーツニッポンは、「帯広農 なつぞらの大金星 21世紀枠が昨秋全国準Vの健大高崎倒した」の見出しで、1面全ページを使っている。
 サンスポ(サンケイスポーツ)も1面トップで「帯広農 1勝 大金星は『なつぞら』の下!!」
 日刊スポーツは最終面で「なつぞら1勝 帯広農全員こつこつ乳搾り打線 100周年に新たな歴史」と出ている。
 これだけ大きく扱われたのは駒大苫小牧高校の全国制覇以来ではと思いながら、帯広農業高校が「笑顔」を帽子のつば裏に書いての、まさに「ワンチーム」のお手本を示した出来事だった。
 あらためて帯農ナインの見事な全員野球を称えたい。
 1982年(昭和57年)、もう39年前の事だが、夏の大会に帯農が初出場した時、中川一郎先生は母校の応援に駆け付け、私も一緒した。応援歌に「勝農健児はだてじゃない」という一節を中川先生は感慨深げに歌い、涙していた事を想い出し、天国の中川先生も応援していたのだろうとつくづく思ったものだ。
 交流戦最後の試合は昨秋全道一になった帯広・白樺学園高校と山梨学院高校戦だった。帯農に続けと白樺学園ナインも生き生きと甲子園に躍動した。
 結果は残念ながら8対3で負けてしまったが、白樺学園の名が甲子園に刻まれた。この経験を来年に活かして戴きたい。
 新型コロナウイルスのため、一試合だけの特別な交流戦だったが、春の選抜大会に選ばれたチームは甲子園でプレーでき、何よりであった。
 夏の大会も中止となり、各地区で独自の大会が行われ、それぞれ優勝チームが決まったが、彼らにも甲子園でプレーさせてやりたいものだとしみじみ思う次第である。高野連はじめ関係諸団体の英知に期待したい。
 お盆も終わり、今日から学校が始まっている地域もある。コロナの影響で今までにないお盆を経験したが、大雨や暴雨で大きな被害をうけた人もいる。犠牲になった人や被災された人を思うと心が痛む。
「生きている、生かされている」ことに感謝しながら、与えられた立場でしっかりその責任を果たして参りたい。高校球児のように。