昨日、ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の首脳会談について海外メディアは大きく取り上げているが、日本の新聞は、読売新聞は1面トップで「露朝首脳初会談『北の体制保証必要』非核化の前提 6カ国協議言及」と大きく扱っている。
 毎日新聞も1面トップで「露朝半島安定へ連携 初の首脳会談『非核化』議論と出ている。
 朝日新聞は1面で扱ってはいるが左端で「プーチン氏と金正恩氏初会談  非核化巡り協力確認」と出ており、2面「時時刻刻」で大きく扱っている。
 産経新聞は1面中段扱いで「露 北非核化共闘 首脳会談 体制保証の主張支持」。
 東京新聞は1面中段で「北非核化米主導を批判 露朝首脳会談6カ国協議に言及」。
 北海道新聞は1面中段で「露朝非核化で連携 プーチン氏『段階的』を支持」となっている。
 新聞の見出し、さらに関係する記事を拝見しながら「米朝首脳会談」の時はどこも一面トップであったが、「露朝首脳会談」についてはおとなしい扱いである。
 日本のメディアは「アメリカマインドですね」という声が何件かあった。私もそう思いながら、官僚もアメリカの価値観に引きずられている。
特に日本のワシントン大使館勤務経験者は、各省庁とも結果として出世コースとなっている。
 露朝首脳会談の扱いを見ながら、北方領土問題も今一つ世論の盛り上がりを欠くが、アメリカと関係する沖縄といえば全国ニュースになり、北方領土問題となるとローカル扱いである。
この差が北方領土問題解決の足かせになり、今日(こんにち)に至っているのではとふと感じたものである。合わせて政治家の責任も大きいとつくづく思った。
戦後74年になるが、この間、いかほどの政治家がソ連、ロシアと向き合ってきたか。
たまたま外務大臣になると仕事として外相会談はするが、外相のポストをはなれると全くといってよいほど向き合っていない。
そこで教えられるのは安倍総理と森元総理である。
安倍総理はお父上晋太郎先生が外務大臣の時秘書官をされ、ソ連時代からの歴史をよく存じている。さらに森総理の時は官房副長官としてさまざまな場面に立ち会っている。
 森元総理もお父上が石川県根上町長時代から民間外交をなされ、イルクーツク近くのシュレホフという町に分骨され、記念館まである。
総理を退いた後もプーチン大統領との強い絆が続いている。歴史を作るにはやはり一つの道を歩むことだと改めて思った。
 私事ではあるが国会議員になり、一貫してソ連・ロシアと向き合い、特に1990年(平成2年)外務政務次官になってからゴルバチョフソ連大統領の来日、ソ連崩壊、ロシア誕生となり、歴史の現場に立ち会い今日(こんにち)に至っているが、「鈴木宗男イコールロシア」といわれる巡り合わせに私は政治家として一つの道を歩んできた。いや、歩んでいると自負するものである。
 安倍総理によって必ず日露平和条約が締結できると確信している。
そのためにも森元総理がプレイヤーとして大きな役割を果たしてほしい、いや果たすことだろう。
 外交力イコール人間力であるから。