毎日新聞が17・18日実施した全国世論調査で次のように出ている。

北方領土には択捉、色丹、歯舞の4島があります。このうち色丹、歯舞の2島を先行して返還するようロシアと交渉すべきだという考え方があります。この考え方に賛成ですか、反対ですか。
賛成全体55 男性64 女性46
反対全体27 男性24 女性30

 国民も常識的な現実的な判断をしている。領土問題で具体的に文書によって担保されているのは1956年宣言しかない。
 この共同宣言は日本の国会も批准し、当時ソ連の最高会議(現在のロシアの国会にあたる)も批准している。
 読者の皆さんに正確な表現をお知らせしたい。
「ソヴィエト社会主義共和国連邦は日本国の要望にこたえかつ日本国の利益を考慮して、歯舞群島及び色丹島を日本国に引き渡すことに同意する。ただし、これらの諸島は日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の平和条約が締結された後に現実に引き渡されるものとする」となっている。

外交は積み重ねである。安倍総理は過去の約束、宣言、声明全てのことを踏まえて、14日シンガポールでのプーチン大統領との首脳会談で歴史の一ページを拓いた。
① 自由に島に行きたい
② 一島でも二島でも還してもらえるものは早く還してもらいたい
③ 国後周辺の海を使わせてほしい
 この3点が元島民の最大公約数である。
 平均年齢83歳になった元島民の思いを受けての会談だったと理解したい。
 安倍総理とプーチン大統領とで一日も早い平和条約締結を願ってやまない。