「8050問題」(80代の親と50代の世帯が社会から孤立したり、困窮する状態)という言葉が大きな社会問題として考えなくてはならない。
 北海道新聞29面に「札幌のアパートに2遺体 82歳と引きこもり52歳、母と娘孤立の末に」という見出し記事に目が止まる。
 これだけ開かれた情報化時代に地方では隣近所付き合いや、人間関係を持っているが、都会、特に大都会になるほど近所付き合いはなくなる。
その典型的な出来事と思いながら、世の中の変化にびっくりするものである。
 「物豊かにして、心貧しい」と言われて久しいが、何とも胸に詰まる話である。
 記事によると母親と交流のあった女性が生活保護の申請をするように話したが、「他人に頼りたくない」と断っていたとのことだ。その姿勢は評価するが、命を亡くしてはどうにもならない。
 全国的にこうした悲しい出来事が起きていることに国会で支援策について取り上げられてもよいのではないか。
 森友学園、加計学園よりも、人の命にかかわることにもっともっと関心を持ってほしいものだ。
 昔、「回覧板」という連絡網があったが、今、アパートやマンションはどうなっているかと思いながら、情報を共有することの重要性を考えると共に昔の「向こう三軒両隣」、近所付き合いの心を取り戻したいものである。

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