横綱日馬富士が貴ノ岩関に暴行したことが連日テレビ・新聞で大きく取り上げられている。
 誰が何と言おうが暴力を振るった日馬富士の責任は重く、あってはならない行為である。
 次に考えるのは、このことの事実関係が一方的なリークをもとに事実を確認しないで偏った情報で報道関係者が流し、混乱を続けているのではないか。
 ビール瓶で殴りケガを負わせたとスポーツ紙が書いたが、昨日横綱白鵬関は「日馬富士は殴ったことは認めたものの『ビール瓶ではなく、馬乗りにもなっていない』と説明、自身が中に割って入り日馬富士関を『外に連れ出しました』と述べた。さらに白鵬関はこの翌日に行われた鳥取巡業の際に日馬富士関と貴ノ岩関の2人が支度部屋で握手を交わしていた姿を目撃したことを明かし『何かあったのかな』と被害届提出に至った状況に疑問を呈した」(読売新聞35面)
 この白鵬の証言は重要である。その場にいた人の話である。
 日本経済新聞41面スポーツ欄に「貴乃花親方 不可解な対応 日馬暴行 協会に報告せず 診断書遅く」という見出し記事がある。時系列で今回の問題に触れている。

横綱日馬富士が平幕貴ノ岩に暴行を加えて負傷させた問題は、当時の状況などが明らかになってきた一方、多くの謎も残されている。特に貴ノ岩の師匠である貴乃花親方(元横綱)は不可解とも思える対応を取っており、騒動の混乱に拍車をかけている。
「多くの力士を預かっている巡業の長が、協会に報告を怠ったのが一番の問題だ」。日本相撲協会のある幹部は、巡業部長である貴乃花親方の対応に憤りを隠せない。
日馬富士が酒席の場で貴ノ岩に暴行に及んだのは、鳥取市で行われた秋巡業前日の10月25日夜から26日未明にかけてとされる。状況をいつ把握したかは不明だが、貴乃花親方は29日に広島県福山市で行われた秋巡業最終日の後、自ら鳥取に戻って県警に被害届を提出だが、協会に暴行問題の報告はなかったという。
 11月2日問題を把握した協会は3日、危機管理部長の鏡山親方(元関脇多賀竜)が日馬富士の師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と貴乃花親方から電話でヒアリング。だが、伊勢ケ浜親方も、自ら被害届を提出した貴乃花親方も「よくわからない」との趣旨の回答をしたという。その後も協会は踏み込んだ調査をすることはなく、対応は後手に回った。
 貴ノ岩は暴行を受けた後の鳥取巡業にも参加、11月2日には部屋の宿舎がある福岡県田川市長の表敬訪問をしている。「これは大丈夫なんだと、私たちは内心喜んでいた。本場所を休むとも思わなかった」と広報部長の春日野親方(元関脇栃乃和歌)。その後体調が悪化したのか、貴ノ岩は暴行を受けて10日ほどたった5日から9日まで福岡市内の病院に入院。9日付で「脳震盪、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」などの病名で全治は2週間程度と診断された。
 12日に初日を迎えた九州場所。休場する場合は10日の取組編成会議が遅くとも初日の前に診断書を提出する必要があるが提出はなく、9日付の診断書が発表されたのは場所2日目の13日。親方衆は病名に衝撃を受け、3日目の14日には暴行問題が報じられた。そして本場所中にもかかわらず、土俵の外は一気に混乱に陥った。(日本経済新聞41面)

 巡業中の出来事は巡業部長である貴乃花親方が先ず把握し、協会に報告する義務がある。それも行わず貴乃花親方自ら鳥取県警に被害届を提出している。何故、巡業部長として協会に言わなかったのか。被害届を親方自身が出しながら「よくわからない」と言うのは辻褄が合わない。
 相撲協会を改革すると本人は言っておきながら、改革とは程遠い組織の一員でありながら無責任な行動ではないだろうか。
 警察関係者、相撲関係者、メディアの方々から「貴乃花親方と以前から組んでいる悪巧みをしている連中の仕業、動きですよ」といった情報が寄せられる。
 以前から耳にしていたが、この際、日本相撲協会を私物化しようとする連中を一掃すべき機会である。
 「表向きは善人のふりをしながら、自分に都合の良いものと付き合っている貴乃花親方は問題だ」「マスコミ関係者も貴乃花の取り巻き、貴乃花の人間性を知らなすぎる」と言った声が沢山寄せられてきた。
 読者の皆さんはどうお考えだろうか。