25日、参院予算委員会での質疑の中で民進党の櫻井充委員が答弁する山本幸三大臣に対し、大きな声で質問席から「出ていけ」と発言している。
 答弁者を決めるのは委員長である。よく野党民進党の人は「総理に」というが、委員長しか答弁者を決めることは出来ない。これは議会の常識である。
 この櫻井氏の神聖なる国会の場に相応しくない発言に対し、メディアの批判があると思いきや、2日経っても何の反応もない。こうした現状を不思議に思うものである。
 25日の櫻井氏の発言で基本的に間違っているのは「小さいこととはなんだ、失礼だ、出ていけ」と言っているが、山本大臣は「そういう細かいことを首相に尋ねても無理だ。担当している私からお答えする」と言っている。「小さいこと」とは言っていない。事務的な細かいことなので担当の私からと言っているのだ。
 言ってもいないことに大きな声で、しかも「出ていけ」はないだろう。この点、与党の理事もしっかり真意を国民に知らせるべきである。懲罰にすべき言動ではないか。
 勘違いをもとに、さもさもの様に正義感ぶる態度に政治家としてのレベルを考えさせられる。
 「政治家である前に、一人の人間であれ」と私は若い政治家に伝えている。
 私の処に「櫻井は何様のつもりだ『小さいこと』とは山本大臣は言っていない。与党理事もしっかりしろ」と言った声が沢山寄せられた。
 発言の削除や、委員会での注意など民主的手続きをすべきでないか。こうしたことを一度見過ごすと慣例となって益々国会が軽いものになってしまうと心配するものである。
 16時から東京大地塾。今月のテーマはエカテリンブルグでの「森-プーチン会談」でいつも通り佐藤優さんから話を戴く。佐藤さん流の見立てに納得した人は多かったことだろう。
 暑い中、大勢の人が参加してくれ有難い限りだった。

※東京大地塾