東京新聞1面トップに前川前事務次官のインタビュー記事がある。
「内閣府に計画作らされた」「獣医学部『18年4月開学』前提」という見出しで大きく扱われている。
 前川氏は「『18年4月開学するまでの段取りを(特区担当ではない)文科省で作れということ自体がおかしい話だった』と内閣府の対応を批判した」と記事にあるが、それならば前川氏にお尋ねしたい。
現役の時いつも率直にものを言ってきた前川氏がなぜそこで反論、反発しなかったのか。その時、自分の考えが正しいと思うなら職を辞してでも筋を通すべきでなかったか。それが真の役人の姿勢でないのか。
天下り問題で責任を取って辞めてから今頃になって「あの時の話、手続きはおかしい」というのは筋が通らない。
そもそも内閣府は規制緩和、一方文科省は既得権益を守る側ではなかったか。だから50年間も獣医学部ができなかった。
四国4県の知事が獣医学部を四国にと陳情、要請している。不思議でならないのは加計学園が獣医学部を作ることに何の問題があったのか。
国民の税金を使うわけでもなく、自己責任で運営される私立大学である。地方にとっては学生や教職員が来てくれることは有難いことである。
何かよからぬ施設を作るとするなら話は別だが、教育の場を設けることが良いか悪いかのそもそも論の議論をするならば十分話し合えばよい。それを今になって手続きがおかしかったということに違和感を覚える。
 平成13年小泉政権が発足し、規制緩和・市場経済・競争原理の新自由主義政策を打ち出した。
 私はアメリカ型の弱肉強食、格差の拡がるやり方は日本に合わないと抵抗した。メディアは私を抵抗勢力の一番手と批判してきた。
 しかし私は一貫してブレることなく自分の考えを主張した。権力と闘い、国策捜査にも合い、逮捕までされたが、今となっては行き過ぎた新自由主義より公平配分型のやり方が日本に合っていると私の主張が理解を得ている。
 前川氏のさまざまな発言を聞きながら、今頃になってなぜ身勝手は認識を述べるのか不思議でならない。
 現役の時、面従腹背しておき、今、さもさもの様に正義感宜しく発言することにこのような人が事務次官になることが間違っていたのではとつくづく考えるものである。
 前川氏に反論があるならば受け賜わりたい。人の道としてどちらが全うか議論したいものである。