昨夜、23時半過ぎからプーチン大統領、安倍首相の記者会見の模様がNHKテレビでリアルタイムで流れた。

 最初にプーチン大統領は「日本は重要な将来性のあるパートナーと位置づけ、昨年12月の合意について進展していることに満足している。

 1月・2月の貿易高も伸び、極東発展プロジェクトでもジービックが協力し、エネルギーはロシアは供給者であり、LNG(液化天然ガス)は日本に8%供給している。サハリンから北海道へのガスパイプライン、電力供給を安い価格で短い距離で協力できる。6月の日本での文化フェスティバルには安倍首相も出席して下さる。南クリルでの共同経済活動では優先的リスト作成し、官・民で調査し、元島民の墓参には飛行機を使うことも決めた。9月、東方経済フォーラムで会えることを楽しみにしている」と述べた。

 安倍首相はサンクトペテルブルグでのテロに対し、哀悼の意を述べ「テロに対して日本はロシアと共にある。昨年12月の首脳会談で元島民の手紙をプーチン大統領は読み、心に残るものと言われた。元島民の墓参について6月の天気の良い日、航空機を使うことで合意した。出入域に関し今まで古釜布一か所だったが、歯舞でもできるように8月には実現したい。

四島での共同経済活動についてエコツーリズム、観光、経済活動について日露で官・民調査団を5月中に派遣することでも合意した。昨年5月ソチで提案した8項目についても具体化されている。ウラジミール、私の故郷長門市で平和条約締結を我々の時代でと約束したが、この4カ月の間に一歩一歩具体的に進展している。7月ドイツでのG20でも会う、9月ウラジオストックでも再会できることを楽しみにしている」と述べた。

 北朝鮮についても自制対話の重要性、6カ国協議の再開等、話されていた。大成功の首脳会談である。

元島民の墓参に飛行機を使うこと、出入域手続きを増やすこと、四島においての共同経済活動について専門家を派遣する等、課題が一気に解決した。安倍総理の見事なリーダーシップである。

 冒頭の写真撮りを見ながら両首脳の信頼関係は極めて強固と受け止めながら、今年も日露関係はダイナミックに動いていくと確信した。

 安倍総理もプーチン大統領も世界地図、地球儀をよく見ながらその任にあたっているとつくづく感じたものである。