岸田外相は昨日、一時帰国させた長嶺駐韓大使、森本釜山総領事を4日に韓国に戻すと発表した。

 釜山の日本総領事館前に慰安婦少女像が設置されたことに対しての対抗措置として一時帰国したのだが、北朝鮮の核ミサイル開発への懸念、朴槿恵前大統領の逮捕、来月行われる大統領選挙後の新政権への対応等を考えての帰任で、この時を逃しては次のタイミングが難しいと考えての判断だろう。

 一昨年12月28日、日韓外相会談で慰安婦問題について合意が出来た。これを韓国は守る義務がある。勿論日本も同様である。両国がお互い合意したことに責任を持つのは当然である。この点、長嶺大使は自信を持って韓国外務当局に働きかけるべきである。

 かつて日韓関係は「一衣帯水」と呼んだことがある。一日も早く隣国としての信頼関係を築いてほしいと願ってやまない。

 政府は3日、参院予算委員会理事懇談会に森友学園の籠池前理事長が安倍明恵首相夫人付の政府職員あての手紙を公表した。

 こうした事実関係が段々と明らかになるにつれ「森友学園」問題は何だったのかと判ってくるのではないか。

 身勝手な一方的な開き直りとも取れる籠池理事長の言っていることが社会常識、社会通念にあっているかどうか野党もよくよく考えるべきでないか。

 ブーメランとなって戻ってくることもあることを頭に入れておくべきだと余計のことかもしれないが、懸念するものである。