昨日は、マイケル・フリン米大統領補佐官の辞任ニュースが午前中に入り驚いたが、夜には北朝鮮の金正男氏がマレーシアで殺されたとのニュースが流れ、びっくりする。

 フリン米大統領補佐官は、国家安全保障担当である。機密に関する立場を担う事は、ご本人が一番承知していたと思うが、結果的に油断、隙があったことは否めない。

 まさに上手の手から水が漏れるである。米国内でも情報機関と政権とで権力闘争が行われていた事になる。

 金正男氏については小泉政権時、田中眞紀子外相の時だったが、2001年5月、偽造パスポートで日本に入国しようとして身柄を拘束され、強制退去処分した事を読者の皆さんも思い出す事だろう。

 北朝鮮のトップの金正恩委員長の異母兄(いぼけい)であるが、報道によると毒殺されたのではないかという事である。ここでも何があったのか。情報を待つしかない。

 政治の世界、常に妬み、ひがみ、やっかみが付いてまわる。

 かつて私の師匠である中川一郎先生は「男の妬み、ひがみ、やっかみは大変だ。権力とポストが絡むので厄介だ」と常々言っていた事を今、想い出すものである。

 時代は変わっても、変わらない深刻な現実に私自身の16年前を銘記(めいき)する次第だ。

 昨日の予算委員会でも民進党の質問者は、オスプレイの値段はいくらかとか、戦闘と衝突のどちらかとかの質問をしている。事務的に調べれば前もって分かる話を殊更(ことさら)の様に尋ねている。

 安全保障の基本に対する質問ならいいが、細かな事務的なことで、時間を使っている事に、これで良いのかと自問自答した。

 あれでは共同通信の世論調査がやはり正確だと教えられた感がした。

 国民はしっかりしているのである。