アメリカ大統領選挙はトランプ氏の勝利で終わった。投票日直前、FBIがメール問題でヒラリー氏の訴追はしないと発表し、多くのマスコミはヒラリー候補が逃げ切るという流れになった。しかし、トランプ氏の勢いが勝った。

 昨年、共和党の指名をやっとの思いで取り、それから思い切りの良いトランプ発言が続出した。

 不法移民に壁を作る・トランプの壁だ、イスラム教徒の入国禁止、日米同盟見直し・日本に金払わせる、北朝鮮が核を持っている以上日本も持つべきだと核容認、中絶は罰せられるべきだ、美女を見るとキスをしたくなる・女性は有名人には弱い等々、自由奔放な訴えが注目と話題を集めた。それは興味本位の一部の人が取り上げたに過ぎない。逆にこうした思いっきりの良い発言を善しとする人が今回の結果に繋がったことになる。

 私が知る限り、トランプ氏がいつも口にしたのは「アメリカに再び誇りを、アメリカを偉大な国にしょう」であった。このフレーズに愛国者としてのトランプ氏の姿があった。アメリカ国民はトランプ氏に期待したのである。

 選挙中のトランプ氏はアメリカ版田中角栄で、ブルドーザ宜しく攻撃型であった。

 当選後のトランプ氏はアメリカ版竹下登と言って良い穏やかな調整型の話であったと私は受け止めた。

 トランプ氏の登場により米露関係が変わってくるだろう。それは良好な関係になるということである。

 安倍首相が昨日いち早く祝意を表し、今朝直接電話をしている。当選したその日に電話をし、17日会談のセットをしたのは極めてタイムリーである。この点も安倍総理の強いリーダーシップが見えてくる。

新たな日米関係が構築されていくことだろう。

叩き上げの70歳、人生経験があり、はっきりものを言う信念を持ったトランプ大統領誕生は大きな希望を与える出来事である。