昨日、15時から在京ロシア大使館で「日ソ国交回復60周年」を記念して日ロフォーラムが開催された。

 日本側から東郷和彦元大使、ロシア側からアレクサンドル・パノフ元駐日ロシア大使が基調講演された。

 日露関係について誰よりも精通されたお二人なので、出席者の皆さんも正しい北方領土問題の経緯、今日に至る流れが判ったものと思う。

 パノフ大使は講演の中で永い日本との関わりの中で忘れなれない人がいるとして名前を上げて話された。

 総理大臣では橋本龍太郎・小渕恵三・森喜朗各総理の名前を上げ、政治家では河野洋平・鈴木宗男・鳩山由紀夫・鳩山邦夫氏の名が上げられた。

 私も30年以上に渡るパノフ元大使との付き合いだが、様々な出来事、想い出が脳裏をかすめた。

 ロシアとの友好拡大、北方領土問題解決に誰よりも汗をかいてきたと自負するものだが、14年前の「鈴木バッシング」により、全てが否定されたが、あれから14年経って安倍総理が「新しいアプローチ」で北方領土問題解決に努力されている姿を嬉しく、かつ頼もしく思う次第だ。

国境画定、領土問題解決はトップリーダーの判断しかない。

 最近、北方領土問題について様々な報道があるが、国益の観点からも12月15日までは予見を与えるような報道はしてほしくない。静かな環境で英知を結集した方向に導いて、ベストの判断をしてもらうのが一番である。

 領土問題解決にはリスクが伴う。安倍総理もプーチン大統領もこの点、一緒である。ゆえに静かな環境を作って戴きたいと切望してやまない。