注目の東京都知事選挙、小池氏の圧勝であった。自・公推薦の増田氏に約110万票、民進・共産・社会・生活の野党4党推薦の鳥越氏に約156万票の大差をつけての当選である。
 大きな組織、団体がつかなくても候補者の発信力、存在感で選挙は大きく動くことを世に知らしめた。大東京という選挙区ならではの展開といって良いだろう。
 時に敵を作り、時に女性にアピールするフレーズを語り、時に一人で闘う気丈さを前面に出し、したたかな闘いをした結果であり、増田氏や鳥越氏のように御輿に乗せられた人より「私がやる」と言うリーダーとしての姿勢を強く出したことが功を奏したのだろう。
 今後、都議会とどう折り合いを付けて行くのか見守りたい。
 元横綱千代の富士が亡くなった。昨日、18時過ぎ関係者から電話が入り、訃報を知ったが、大横綱も病には勝てなかった。
 関脇になった時、中川一郎先生が後援会名誉会長になり、付き合い始めたが、千代の富士流の生き様だったと理解している。
 強烈な印象は千代の富士と保志(後の横綱北勝海、現日本相撲協会八角理事長)との猛稽古であった。
 2人は横綱になっても息もつかせぬ激しい稽古を繰り返した姿は今も鮮明に脳裏に焼き付いている。2人の切磋琢磨が2人を日下開山にしたと言って良いだろう。その好敵手意識は引退後も今年1月の理事選挙まで続いた。
現役時代、部屋では2人横綱がいるため、千代の富士を「大将」と呼び、北勝海は「横綱」と呼ばれた。天下の横綱北勝海が尊敬を込めて「大将」と呼ぶその姿にあの頃、何とも言えぬ良き人間関係を感じたものであった。
 今、黄泉(よみ)の世界で千代の富士は何を思っているであろうか。心からご冥福をお祈りしたい。