20日からスタートした産経新聞「角栄逮捕40年後の証言」が24日で終了した。なかなか読み応えがあった。
 4回目の中で「調書中心主義ゆがんだ検察」という見出し記事の中で、「元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎(61)はロッキード事件が検察に残した『負の遺産』についてこう指摘する。『大艦巨砲主義というのが日本海海戦でできあがり、その戦勝体験が日本海軍にとって必勝パターンと信じられた。ロッキード事件捜査の戦勝体験がリクルート事件やゼネコン汚職事件にみられる贈収賄罪へのこだわりと、その捜査手法としての調書中心主義を生んだ。これがまさに大艦巨砲主義と言える。それがその後の捜査の近代化を遅らせた側面があるだろう』調書中心主義の弊害が表れたのが、大阪地検特捜部が元厚生労働省局長の村木厚子(60)=無罪確定=を逮捕した郵便不正事件に端を発し、後に元特捜部長らの有罪が確定した証拠改竄(かいざん)事件だった」 中略 「あらかじめターゲットを決めて筋書きを作り、犯罪要件をあてはめていく-。こうした検察の『ストーリー捜査』は半ば常態化していたのではないか、との指摘もある。『国会議員の○○と△△は、いずれやらなきゃいけない』そんなことを口走る特捜検事もいた。」と出ている。
 私の時の経験からも、先ずは「鈴木ありき」でスタートし、やまりん関係者から調書をとる。そのとり方も「お前達は何言っても罪にならない。3年の時効が過ぎている。こちらの狙いは鈴木だ。こちらに協力するなら盗伐の件はぶり返さない」と誘導しての調書作りだった。
 今になって、やまりん関係者は「検察のシナリオに負けました」「誘導されました」と言ってくれる。シナリオ・ストーリーを作ってのやり方は、最初から事件をつくる手法ではないか。
 ちょうど、23日、24日の夜、NHKテレビで「ロッキード事件の真実、40年目の衝撃スクープ」という特集番組があった。
 その中で、当時担当した吉永、松田検事は「真相を明らかにするのが検察の仕事です」といけしゃあしゃあと語っていたが、腹立たしく思ったものである。
 出世や組織の存在感を示すのが一番で、真の公平、公正の立場でやっているのかと正したい。
 真実を求めて、私はこれからも闘っていく。間違った権力の行使は、あってはならないし、いや断罪しなくてはならない。
 決意も新たにしっかり取り組んで参りたい。
鈴木宗男