都知事選挙で野党統一候補の鳥越俊太郎氏は、街頭演説を一日一カ所しかしていない。「14日は新宿。この日は池袋と街頭演説を一カ所ずつしか行っていない。事務所関係者は、『この2日間政見放送の収録があった。体力面を考えてのことではない』と語った」(スポーツニッポン27面)
 候補者として、一人でも多くの都民に直接訴えるべきと思うが、その手続きを行わないのは候補者としていかがなものだろうか。76歳という体力的な事を考慮しているのか。
 「口は達者だが身体はついていかないのでは」といった声が寄せられる。
 自民、公明推薦の増田寛也氏は精力的に都内を廻っている。自民党にはむかった形で出ている小池百合子氏は八丈島に行って地熱発電所を視察し、その後、八王子駅や立川駅で街頭演説をしている。
 増田、小池両候補と比較すると鳥越候補は都民との直接対話がない。知名度頼みの選挙と受け止めるが、街頭演説では政策も訴えず、公式ホームページに公約を発表したそうだが、本来ならば自分の肉声で話すのが候補者たる者の使命でないか。
 なんとも理解の出来ないやり方である。都民がどんな判断をするのか見守りたい。
 アイヌ民族の遺骨が全国の大学で保管されたままになっているが、昨日、北海道大学は12体を日高管内浦河町アイヌ民族有志の団体「コタンの会」に返還した。
 アイヌ関係者が「カムイノミ」を厳粛のうちに行っている姿が、テレビから伝わってくる。
 アイヌ民族の遺骨は、明治時代から「研究」と称して収集されてきた。いわゆるアイヌ民族に対する偏見と一種の差別である。
 今回の返還を機に、更に残っている遺骨を一日も早く戻すべきである。そのことが先住民族であるアイヌ民族の名誉と尊厳を守り、権利確立に向けて前進するものと考える。
 超党派の議連でしっかり討議し進めてほしいものである。