今、当代一の人気作家として社会に大きな影響力を持っている元外務省の主任分析官、佐藤優さんより1月19日号の週刊アサヒ芸能に連載している「ニッポン有事!鈴木宗男氏が共産党との共闘を避けた訳」という原稿が送られて来た。

読者の皆様にご紹介したい。



共産党が、柔軟路線を示し、国民連合政府を樹立するために全野党の結集を訴えている。これに対して、北海道の地域政党「新党大地」の鈴木宗男代表が、共産党との協力を拒絶する姿勢を鮮明にした。<町村信孝前衆院議長死去に伴う4月の衆院北海道5区補欠選挙で、北海道で一定の影響力を持つ地域政党・新党大地の鈴木宗男代表は9日、支援者との会合で、自民党公認候補で町村氏の娘婿の新人和田義明氏(44)を支援すると明らかにした。新党大地として推薦する意向という。/同補選では、和田氏のほかに、民主党北海道連から出馬要請を受けた新人池田真紀氏(43)と、共産党が擁立した新人橋本美香氏(45)が出馬表明。共産党は志位和夫委員長が安全保障関連法廃止に向けた野党統一候補のためには、橋本氏を取り下げることも示唆し、野党共闘の成立の成否が焦点となっていた。>(1月9日「共同通信」) 鈴木氏が、自民党が公認する和田候補を支持する姿勢を明確にしたことの主な理由は、「共産党が推す候補とは一切協力しない」という政治家としての信念に基づくものと筆者は見ている。筆者は、鈴木氏と共産党の国民連合政府構想について、何度か話し合った。筆者の理解では、鈴木氏が共産党との協力を拒否する理由は4つある。 第1は、鈴木氏の個人的経験だ。02年の鈴木宗男疑惑に際して、共産党は外務省から流出した極秘文書に基づいて鈴木氏が、北方領土交渉で国益を毀損していると非難した。その後、その文書が改竄されたもので、共産党が鈴木氏を非難する根拠が失われた。それにもかかわらず、共産党は改竄文書をつかまされたという事実を認めず、鈴木氏に謝罪もしていない。鈴木氏は、「あの時のことについて、民主党の原口一博衆議院議員、社民党(当時、現在は民主党)の辻元清美衆議院議員は、公の場でも、私個人にも間違えを認めて謝罪した。だから民主党や社民党に対しては、わだかまりはない。これに対して共産党は頬被りをしている。自分たちは絶対に間違えないというあの党の独善的な体質は変わっていない」と述べていたが、筆者もその通りと思う。

第2は、共産党が北方4島だけでなく、ウルップ島からシュムシュ島までの18島を含む22島返還を要求していることだ。こういう非現実的な要求を掲げている政党と一緒に行動すると北方領土交渉が完全に行き詰まる。 第3に、共産党と手を組むと、「新党大地」を支持する保守層が逃げていくので、鈴木氏の権力基盤を弱体化する。 第4に、過去の経緯から創価学会の共産党に対する忌避反応が強い。共産党と手を組むと、創価学会との信頼関係が崩れる。その結果、「新党大地」と創価学会を支持母体とする公明党との関係が悪化する。 いずれももっともな理由だと思う。筆者も鈴木氏と認識を共有する。筆者にも、共産党との提携に協力しろと言う誘いがあるが、断っている。(2016年1月11日脱稿)



さすが、佐藤さんである。見事に私の思いを書いている。

私は政治家として信念を持って生きてきたし、これからも生きて行く。

読者の皆さんにも私の生き方をご理解戴きたい。