自由民主党が立党60周年の記念式典を昨日行っている。

昭和30年(1955年)、保守合同し、戦後日本の発展に自民党が果たしてきた役割は大きい。

当時の鳩山一郎・緒方竹虎・三木武吉・大野伴睦各氏が何を考え、どんな思いで大同団結したか。その原点を今一度、自民党は勿論、国民も考えるべきではないか。

私は、大所高所の判断で日本のあるべき姿を目指した先人の英知に心から敬意を表するものである。

かつての自民党は地方に、弱者に優しい政党であったが、小泉総裁の15年前から新自由主義の大都会優先、勝ち組・負け組、過度な市場原理、競争原理で格差が広がっている。

今一度、一億総中流と誰しもが思える社会にしてほしいものである。

朝日新聞朝刊で自民党員調査が出ている。歴代自民党総裁で最も評価するのは1位に安倍晋三19%、2位に小泉純一郎17%、3位田中角栄16%、4位中曽根康弘5%、5位佐藤栄作3%、6位池田勇人3%、7位大平正芳、8位竹下登、9位橋本龍太郎、10位小渕恵三、11位岸信介・三木武夫、13位麻生太郎、14位福田赳夫各氏の1%である。

安倍首相は現職の総裁であり、小泉元首相は5年半の長期政権であり、時代も近く上位に入って当然である。

ここで注目したいのは、田中角栄先生である。40年以上経っても今尚、田中角栄というところに大きな意味がある。

今から40年後、安倍・小泉両氏の名が出てくるかどうか。

安倍氏はあと3年の任期があるから歴史的偉業を果たせば当然名前が出てくると思うが、小泉氏についてはどうであろうか。

田中角栄先生が国民生活を第一に考え、日本全体、わけても地方の発展が日本全体の発展と言う考えで政策展開してきた。

そしてなんといっても小学校しか出ていなくても人一倍努力すれば、頑張れば明日があるという夢を実現したところに今尚、田中角栄先生に対する思いが自民党員の中にあるのだろう。

今の自民党のリーダーの中で田中角栄先生のような人情や男気、決断、実行力を持った人が出てくればポスト安倍に繋がることだろう。

何となく似たような、代わり映えのしない上からの言いなりになる政治家が多いことにより自民党内でも一強多弱の様子になっている。

自民党60年の節目にあたり、確固たる信念と優しさ、慈しみ、情を持

った「ニューリーダー」の登場を期待するものである。