9月23日(水)

 翁長雄志沖縄知事が国連人権理事会で、沖縄の過重な駐留米軍は「人権侵害だ」と訴え、辺野古への新しい基地建設は反対であると沖縄県民の声を世界に発信した。
 これに対し、なんとジュネーブの日本代表部の嘉治美佐子大使が反論のスピーチをしている。
 国連人権理事会で手続きを一人で翁長知事が発言しているのに嘉治大使は「記者団に『米軍基地問題を、人権を扱う会合で取り上げるのは馴染まない』と指摘した」(朝日新聞2面)と出ているが、翁長知事は沖縄の人々の人権がないがしろにされていることを訴えているのだ。
 2分間という与えられた時間で琉球の歴史、そこに日本の差別、蔑視政策、それが今も続いているという現実を沖縄県民の悲痛を、叫びを訴えたのである。
 嘉治大使は琉球国のこと琉球民族のことを良く理解して発言しているのか。テレビから見る限り上から目線で話す態度に何となく違和感を持ったのは私だけだろうか。
 翁長知事を先頭に琉球民族の本当の戦いがこれから始まることだろう。
 国連人権理事会でアイヌ民族のことが取り上げられ、日本政府が「日本の先住民族」と認めることになったことを私はそれを進めて来た者として翁長発言は必ずや歴史を作るものと確信している。
 日露外相会談が行われ、10月8日に平和条約締結交渉の外務次官協議を再開することで合意している。
 今回の岸田外相訪露は、タイミングが良くなかった。安全保障法制の可決後で、この点、ラブロフ外相は記者会見で米軍との関わり等、厳しく指摘していた姿がテレビから伝わってきた。
 記者会見でのラブロフ・岸田両氏の態度もぎこちなく、とても信頼関係が深まったという感じではなかった。
 外交には時に大人の対応、特に外に向かって懐深く見せることも必要である。岸田外相の生真面目さが際立ったテレビから見る一つ一つの仕草であった。
 ロシアは大国である。その大国を相手にする場合、相当な「胆力」がないと駄目である。
 岸田外相も様々な場面を経験することにより、ポスト安倍に向けての基礎体力がついてくることだろう。
 外交力、イコール人間力であることを忘れてはならない。
 この連休は北海道は好天に恵まれ、紅葉、サンマ祭、花火等、各地でイベントが行われた。
 自然の恵みに感謝しながら自然を敬い生きて行かなければと改めて心したものである。