女子サッカーワールドカップカナダ大会、なでしこジャパンは健闘むなしく、米国に敗れた。
開始早々のゲームの組み立て、十分選手の体勢が出来ていない時間に、米国の怒濤のシュートラッシュにテレビを見ていても驚くばかりだった。
 20分過ぎから落ち着いたなでしこジャパンのプレーに、わずか16分での4点は大きかった。
 これが勝負の世界の厳しさ、現実というものだった。
 後半の緊張した試合内容を見るにつけ、惜しまれる開始早々のゲーム展開であった。
 しかし、2大会連続決勝に進んだ日本代表である、なでしこジャパンは、立派である。男子サッカーより結果を出しているのは事実である。ワールドカップに向かう男子選手の中には、大言壮語(たいげんそうご)して出発し、下を向いて一言も喋れない、いや話せない選手が何人かいた。それに比べると、なでしこジャパンは立派である。
 2連覇はならなかったが、堂々たる準優勝である。宮間あや主将以下全員胸を張って帰国してほしい。
 日の丸をつけ、いつもフェアに闘い、結果を残したことに心からの拍手を送りたい。
 試合が終わり、日米両チームの選手が、それぞれエールを交わしていた。
 印象深かったのは、澤穂希選手と、アメリカのワンバック選手の姿だった。前大会の日本の司令塔は澤穂希選手であり、米国はワンバック選手だった。2人とも今大会が最後のワールドカップと心しての大会だった。
 今大会では、日米とも世代交代が進んでいた。2人も途中出場ながら、ピッチに立った姿は、何とも言えぬ存在感があり、光るものがあった。
 2人のさりげない抱擁と握手を見ながら、何とも言えぬほのぼのとした感動を受けたのは私1人ではないことだろう。
 やはり一流は違うと思いながら「心」の大事さを痛感したものである。
 久しぶりにスポーツの醍醐味と興奮を教えてもらっただけでも、なでしこジャパンに感謝したい。

 午前中、札幌事務所で仕事をし、昼の列車で帯広に行き、帯広で行事を済ませ、東京に戻る。
 今週も西へ東へと忙しい日程が入っている。