東京新聞「本音のコラム」は毎朝目を通すことにしているが、昨日の佐藤優さんの「世界の沖縄人、団結せよ!」は大きなインパクトを与える内容だった。全文読者の皆様にご紹介したい。

 16日、京都の同志社大学で神学生を相手に新島襄に関する連続講座で講義をする。通常、連続講座の後、京都に泊まって、翌朝、教会の礼拝に出席してから東京に戻る。今回は、予定を変更し、その日の最終便で関西空港から那覇に行く。17日に行われる「戦後70年、止めよう辺野古新基地建設!沖縄県民大会」に出席するためだ。
 この大会の意義について、筆者が尊敬する共同代表の大城立裕先生(作家、89歳)はこう述べている。
 「これまで沖縄は、押さえつけられれば折れて引っ込むという歴史だった。政府はそれをまだ信じ込み、強硬姿勢で沖縄がつぶれると思い込んでいるが、現在の沖縄はこれまでの古い体質ではない。『琉球処分』から130年余りをかけて、劣等感を自信に鍛え上げてきた。今日の沖縄のアイデンティティー、自己決定権を求める心の強さを政府はまだ理解できておらず、従来通りの姿勢で向き合うのは間違いだ。あらためてその強さを理解させるためにも今回の県民大会の思想的意義は大きい」(12日「沖縄タイムス」)
 沖縄系日本人の1人として、魂をわしづかみにされる思いだ。しかし、無力ではないはずだ。沖縄県人は沖縄のために何か行動しなくてはならない。「全世界の沖縄人、団結せよ!」

 佐藤優さんは沈着冷静にいかなる事態にも対応して来た。いやする人物である。
 17日、那覇市で行われる「戦後70年、止めよう辺野古新基地建設!沖縄県民大会」に佐藤優さんは出席する。佐藤さん自身、心ある沖縄の皆さんと共に行動する決意表明である。
従前から佐藤さんは沖縄の思い、沖縄の声に寄り添って来たが、更に態度で示していくのだ。
「筆者一人の力は小さい。しかし、無力ではないはずだ」と佐藤さんは言っているが、とんでもない。「知の巨人」と言われる佐藤さんの影響力は、それはそれは大きなエネルギーを秘めている。私は佐藤さんの沖縄を思う心に共感する。
琉球処分から先の大戦、戦後のアメリカによる占領、そして今、過重な駐留米軍と差別されてきた沖縄に同情と申し訳なさを持っている。
 辺野古基金に「貧者の一灯」を拠出したが、佐藤さんに見習って更に更に沖縄の応援をしなくてはいけないと誓うものである。