今朝の日本経済新聞朝刊一面コラム「春秋」を読者の皆さんに紹介したい。

観光客をサンゴ礁に案内する船頭が海を大切に思っているかどうか。それは船をポイントに止めて、錨(いかり)を沈めるときに分かるという。海を本当に愛している人なら、サンゴのない場所を探そうと必死で目をこらす。そうでない人は談笑しながら無造作に錨を投げ入れる。

▼世界で最も美しい海の一つ、沖縄の慶良間諸島で地元の人から聞いた話だ。辺野古の海で起きている対立も、サンゴを無造作に壊していないかどうかが当面の焦点になっている。米軍普天間基地の移設工事をめぐり、「岩礁の破壊許可区域の外でサンゴが傷つけられている」として県が対応を求めたが、国は応じなかった。

▼ここから話がこじれにこじれる。県知事は作業の停止指示を出し、これに国が不服を申し立て、農相が国側の言い分を認めて指示をいったん無効にした。双方のにらみ合いはなお続き、法廷闘争も辞さない構えだ。命令や訴訟の応酬ではなく、トップ同士が話し合い歩み寄ってほしい。多くの国民がそう願っているだろう。

▼第一、司法に委ねれば解決するというものでもあるまい。諫早湾の干拓事業がいい例だ。湾をせき止めた堤防の水門を開く、開かないの対立が法廷に持ち込まれて、得られた結果が「開門しても、しなくても国は制裁金を払う」という今の姿である。県知事の指示を無効だとした農相だって、よくご存じのはずではないか。
※平成27年4月2日(木)日本経済新聞朝刊一面より引用

この記事を、政府の司々(つかさつかさ)の人達は、胸に手を当ててよくよく考えてほしいものである。
5日に菅官房長官は、沖縄で翁長雄志知事と会談するそうだが、沖縄の思い、声をしっかり受け留めて頂きたいと願ってやまない。

新聞各紙は、春の選抜大会敦賀気比高校の優勝を称えている。
福井県としては、もちろん、準優勝の東海大四高の健闘も称賛している。北陸勢としても初の大優勝旗である。新しい歴史が刻まれた大会となった。
新聞記事で目に留まったのが、敦賀気比高校のベンチ入り18人中16人は、県外出身とのことである。野球の強豪校は、全国から野球留学よろしく選手を集めているとも聞かされる。強いチームにする為の一つの方策だと思うが、地元の名誉を担って地区代表になる以上、地元の選手が一人でも多くいることが望ましい姿だと、私は思うものである。ちなみに、東海大四高のレギュラーは全員北海道出身者である。
夏の大会ではどんなドラマが待っているのか、今から楽しみである。

午前10時から大変お世話になっている、釧路市東部漁業協同組合の小林勇参事さんの告別式に参列。
同僚として佐々木透専務さんが弔辞を読まれたが、35年間の友情や、職場での仕事ぶり、信頼、人間関係を話され、多くの人が涙されていた。
葬儀委員長を務められた北島哲夫元北海道漁業協同組合連合会会長(元釧路市東部漁業協同組合長)は、残された奥様や3人の娘さんのこと、また、年老いたお母さんを残して旅立った小林勇参事さんについて、涙ながらにご遺族に成り代わってご挨拶されていた。
非常に胸に迫るご両人のご挨拶であり、心温まる人間関係の尊さ、重さを感じ取ったものである。
小林勇参事さんのご冥福を心からお祈りするものである。