昨日の東京大地塾での佐藤優さんの講演の中で「1月20日72時間以内に2億ドルを支払わなければ拘束している日本人、後藤氏・湯川氏2人を殺害するとイスラム国が動画サイトに投稿し、24日には湯川氏と思われる人が殺害され、イスラム国の要求が身代金からヨルダンにテロ容疑で収監されているイラン人女性死刑囚の解放に変更された。身代金を銀行送金することは出来ない。受取りにも来たときに捕まってしまう。デパートで普通持ちいる紙袋一つに100ドル紙幣を入れると50万ドル位入る。2億ドルなら400袋になる。それも新札で通し番号になると足がつくので使い古しの札を用意しなくてはならない。72時間以内に大量のドル紙幣を集めるのは不可能だ。金塊で支払うなら4トン以上になる。これだけの紙幣や金塊の受け渡しを秘密裏に行うことは非現実的だ。イスラム国の目的は身代金やテロ容疑者の引き渡しではなく、ヨルダン国内の分断や世界に日本にイスラム国の行動を阻止できないとの強いアピールと無力感を植え付けることだ」と述べていたが、なるほどと思ったものである。
 イスラム国側にはかなりレベルの高い諜報の専門家がいると私は受け止めたものである。
 昨日の日没までと期限を切って来たが、とうに時間は過ぎている。したたかなインテリジェンスが次は何を言ってくるのか。イスラム国がどんな行動に出るのか厳しい神経戦である。政府の英知を結集しての対応を期待したい。
 ここにきて連日、後藤さんのお母さんがメディアに登場している。10月には拘束されていたことが公になっていた。このお母さんはいつ情報を知ったのだろうか。そして今、誰が知恵を付けているのだろうか。気になる処である。
 後藤さんの奥さんもここに来てメッセージを発しているが、11月には身代金要求のメッセージもあったことが明らかになっている。これまでなぜ黙っていたのか。今頃発信するより、追い込まれる前に国内世論は勿論国際世論に訴えることが早い解決へと繋がったのではないか等々考えるものだ。
 何か今回の事件はわからないことが多すぎる。昨年8月から10月にかけての空白の時間が問題をこじらせていると思うのは私だけだろうか。
 外務官僚が日の丸を背にし、乾坤一擲けんこんいってきの大勝負をしてほしいものである。
 夕方、沖縄県宮古島へ行き、明日の伊良部架橋開通式に出席のため、沖縄経由で宮古島に行く。
 私が沖縄担当大臣の時、要求にもなかった調査費を付け、完成に至ったのである。
 伊良部の地元の皆さんが感謝の会を開いてくれた。伊良部の皆さんの人情に心から感謝するものである。
 明日の開通式が楽しみだ。