平成27年度予算で、沖縄の翁長知事に対し知事選挙の結果を踏まえ政府与党が厳しい姿勢を取っていると報道されている。
 仲井真前知事が上京した時は、首相・官房長官が必ず会っている。この辺の経緯を東京新聞25面こちら報道部 本音のコラムで佐藤優さんが「冷遇」という見出しで次のように書いている。

 昨年末、翁長雄志沖縄県知事が上京した際に、面会は山口俊一沖縄担当相にとどまり、安倍晋三首相や菅義偉官房長官は会わなかった。政府、自民党は翁長知事を目に見える形で冷遇している。この状況について、沖縄県民も沖縄の新聞も強い関心を示している。
 「自民党は昨年、衆院選の県内小選挙区をはじめ名護市長選、県知事選など辺野古移設が争点となった主要選挙でことごとく敗れた。翁長知事に強い姿勢を示す背景には、今後実施される首長選や参院選、県議選を見据え、業界団体に政府・与党の力を誇示する意味合いが透けて見える」(7日「琉球新報」)と指摘する。筆者もこの見方に同意する。
 翁長知事は、直接選挙で当選した沖縄の民意を体現する存在だ。翁長氏を冷遇することは沖縄県民を冷遇するという意味を持つ。安倍政権と自民党に対する沖縄県民与論は一層硬化することになる。一寸の虫にも五分の魂がある。沖縄の業界団体も、腹の中では、「東京の官邸や自民党の奴ら、われわれを軽く見るな」と腹を立てている。
 その結果、参院選、沖縄県議選などで、自民党はますます厳しい状況に追い込まれることになる。それとともに沖縄では自己決定権の確立に向けた動きが一層強まる。首相官邸と自民党は、翁長知事に対する対応を初動で間違えた。


 佐藤さんの認識・見解に私も同感だ。
 民主主義の一番の手続きである選挙において沖縄県民は翁長知事を選んでおり、翁長知事は沖縄県民の代表である。
 中央に、政府与党に冷たくされればされるほど翁長知事は求心力を高め沖縄県民は「今に見ておれ」との思いで普天間飛行場の辺野古移設を強行するならば血の雨が降ることだろう。
 あわせてプレイヤー不在である。沖縄県民の思いと国益を踏まえてどう対処したらよいかと冷静に考えることが今求められている。
 その判断が出来るプレイヤーが居ないのが不幸である。
 一寸した優しさと思いやりを持って権力側が対応したならばマスコミ報道も変わって来ると思うのは私だけではないだろう。
 これからも関心を持って沖縄問題を見て行くことにする。
 今日は中川一郎先生のご命日である。早いもので中川先生が旅立たれてから33年が過ぎた。
 今、黄泉の国で中川一郎先生と中川昭一さんがどんな話をしているだろうか。色々考えながらお参りさせて戴いた。
 あらためて今日あるのは中川一郎先生のお蔭でおり、心から感謝するものである。


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