沖縄知事選投票日まで一週間、自民党が推す現職の仲井真候補に対し、普天間飛行場の辺野古移設反対と沖縄の声を訴える翁長前那覇市長との争いと報道されている。
 各社世論調査では、翁長氏が圧倒的優位で、仲井真氏が追い上げる構造になっている。
 橋本龍太郎当時の首相が「清水の舞台から飛び降りる」覚悟で決めた普天間飛行場移設である。平成9年12月名護市が受け入れを表明してくれたが、当時、辺野古沖に埋め立てる事は全く考えていなかった。
 橋本、小渕、森政権までは、沖縄との人間関係のある政治家がポストに就いていたが、小泉政権になり沖縄とは縁のない人達がポストに就いてから、混乱してきた。
 こうした経緯を一番よく知っているのは、翁長候補者である。「普天間の辺野古移設は認めない」と主張する翁長氏の声は、沖縄県民の魂のこもった叫びである。
 あの綺麗な海を埋め立てるという発想は、どう考えても「頭に虫が入った」としかいいようがない。16日の投票日、沖縄県民は賢明な判断をする事だろう。
 翁長知事誕生が、差別や偏見に遭ってきた沖縄県にとって新しい歴史をつくる大きな第一歩になる事だろう。
 私も古くから翁長氏を知る者として、また、誰よりも沖縄に思いを寄せてきた者として、翁長氏によって新しい沖縄の夜明けを待ちたい。
 翁長陣営は、くれぐれも油断せず手を抜かず、投票箱のふたが閉まる最後まで、気を引き締めた闘いをして戴きたい。
 沖縄を心配する者として、それなりに沖縄に関わってきた者として沖縄の知事選挙は他人事ひとごとでない思いである。