連日、ノーベル平和賞を受賞したパキスタン出身のマララ・ユスフザイさんの事が報道されている。
 17歳最年少受賞、しかも銃撃で重傷を受け大変な事態にあっても、ひるまず恐れず信念を持って女子教育の普及を訴えるその姿に、日本は勿論、世界が感動している。
 現在、英国バーミンガムに住んでいるそうだが、テロとの恐怖は今も消えない事だろう。「自分の人生の為に、世界のすべての子供たちに立ち上がってほしい」と受賞決定後述べているが、まさにマララさんにとって今回のノーベル平和賞受賞は一つの通過点で、これからが本番、本舞台となってくるだろう。
 歴史を創る、歴史を変えるマララさんの活動に注目していきたい。毅然きぜんと信念を持って生き、闘う姿に学び、教えられるものである。若い英知溢れる姿勢に、勇気や励みを受けた人は多いのではないか。勿論、私もその一人である。
 改めて「一冊の本、一本のペンが世界を変えられる」と昨年、国連で演説した事を思い出しながら、言葉は力なりきである。マララさんの今後の活躍を見守りたい。
 もう一人のノーベル平和賞受賞インド人のサトヤルティさんは、マララさんの影に隠れがちだが、インドで児童労働の禁止、撤廃を訴え続け、実践されている。
 この二人に共通するのは子供への教育という事であり、貧困・差別との闘いでもある。この点、国際社会で日本の果たすべき役割、協力はあるのではないか。
 そちらの方に大きく目を向けて対処していく事が、日本の使命ではないだろうか。口先だけでない平和外交を推し進めて欲しいものだ。
 10月も中旬に入り、北海道は紅葉真っ盛りである。それぞれの地に、それぞれの紅葉絵巻があり、自然の造形の凄さに時に息をひそめ、時にこうべをたれ、時に笑みをするものである。
 自然のお蔭で生きていることをしっかり胸に刻んで、生かされている事に感謝して、私は、私の人生を歩んで参りたい。