注目の沖縄名護市長選挙は普天間飛行場の名護市辺野古駅移設反対の稲嶺氏が圧勝した。沖縄の思い・沖縄の声の勝利である。
 選挙中、石破幹事長が自民党推薦の移設賛成派の応援に入り、突如、500億円の振興基金構想をぶち上げたが、名護市民は仲井真知事のようにお金で買われるような選択はせず、筋を通したのである。
 あの綺麗なサンゴの海を、ジュゴンのいる海を埋め立ててはいけない。賢明な正しい判断をした名護市民に心から敬意を表するものである。
 この名護市長選挙の結果、仲井真知事はすでに議会から辞任すべきと可決されており、任期中、知事としての職責を果たせるかどうか怪しくなってきた。次の知事選挙も視野に入れて様々な動きが出てくることだろう。
 現那覇市長の翁長おなが氏は当然多くの人から「出るべし」の声がかかることだろう。沖縄の思い・沖縄の声をしっかり受け止め、行動するリーダーの出現を待ちたい。
 政治は一握りの権力者のためにあるのではない。過去の積み重ね、人間関係、信頼の上に成り立つのが民主主義である。何よりも声なき声を受け止める政治が今求められている。
 名護市の市長選挙の結果を踏まえ、政府・与党はもっと沖縄の声、いや声なき声を重く受け止めるべきである。
 お金で人の心は買えない。沖縄人の「結(ゆい)まーる」の心を知るべきであるとアドバイスしたい。
 午前の便で釧路から上京。今朝の釧路市阿寒湖畔は-20度だった。羽田に着くと春のような感じで、随分と差があるものである。この差が政治を必要としているのである。