猪瀬都知事が10時半から記者会見し、辞任を表明した。その中で「政治家としてアマチュアだった」と述べているが、尊い一票を投じた東京都の有権者の皆さんが「こんな人に入れて今となっては悔しい」と思っていることだろう。
 猪瀬知事本人は自虐的に控え目に述べたつもりだろうが、政治家と言うのは「志と決意と覚悟」を持って自ら手を上げて出ていくものだ。それをあからさまに猪瀬都知事本人が言ってしまったのでは話にならない。所詮、都知事になるべき人ではなかったのである。
 11年前、私は国策捜査によりある種「改革」VS「抵抗勢力」という構図の権力闘争に巻き込まれ、逮捕され議員辞職勧告決議案まで受けた。しかし私は政治家としてやましいことはしていないので衆議院議員を辞めることはしなかった。
同時に政治家の首を取れるのは国民・有権者であると心していたからである。間違った権力や一部メディアの世論操作に屈してはならないと思ったからである。
政治家として何かやましいこと、後ろめたいことがあったら私も自ら辞していたことだろう。
猪瀬都知事の徳洲会側からの5000万円問題はこれで終わったわけではない。知事を辞めても猪瀬氏の都民、国民に対する説明責任は残っている。これで終わりだと思うことは許されない。
公職時代に起きたものは、いや起こしたことはしっかり情報開示と説明責任があることを認識して戴きたい。
すぐマスコミはポスト猪瀬について名前を取り上げるが、慌てることはない。しかるべき人が出てくるのである。時間を争う話ではなく、猪瀬都知事の件からも、もう「アマチュア」はいらない。日本の首都東京の知事に相応しい人がなってくれることを心から願ってやまない。
16時から今年最後の東京大地塾。佐藤優さんが猪瀬辞任問題、普天間辺野古問題、中国の防空識別圏問題、北朝鮮の直近の状況等、目からウロコの分析をしてくれた。
佐藤さんは来年1月、徳間書店から「小説 北方領土交渉」を出版するとの話をされ、中身についても極めて興味深く話された。
実在する人であっても名前を変えて出てくるそうだ。ビックコミックの「憂国のラスプーチン」の登場人物の名前とオーバーラップするので判りやすいことと思う。今から楽しみにしたい。
来年の1月の東京大地塾は1月23日16時と決めて、今年の大地塾を終了させて戴いた。
出席して下さる心ある皆さんに心から感謝する次第である。来年もよろしくお願い申し上げたい。