山本太郎参議院議員が園遊会で天皇陛下に手紙を渡したことが問題になっている。
 与野党議員からは天皇陛下の「政治利用そのものだ」とか「議員辞職すべきだ」「参議院議員としての品格に欠ける」等々の声が出ている。
 それに対し山本太郎議員は「ルールに反することは自分としては、意識はなかった。天皇の政治利用にはなっていないと思う」と記者に語り、更に「マスコミの皆さんが騒ぐことによって、これが政治利用にされてしまうこと」(スポーツニッポン22面)と述べている。
 山本参議院議員が純粋に東京電力福島原発事故で子供の被爆、作業員の健康など現状を心配するなら、立法府の議員として国会で質問することも出来る。無所属なのでその機会がないとするなら、質問主意書も出せる。
 立法府の一員としての役割、行動をした上で、これではどうにもならない、子供や作業員を護るために直訴しかないとやむにやまれぬ思いで決断したのなら少しは理解されると思うが、肝心の立法府の一員として当然の権利を行使しないで「直訴」というのはいかがなものかと私は考える。
 ルールに触れる、触れないという前に「道義」「信義」という当たり前のことが頭に入っていないのなら問題である。
 マスコミが騒ぐことによって「政治利用にされてしまう」というより、虚心坦懐きょしんたんかい、「行き過ぎた行為でした。これから気を付けます」と率直に語った方が山本さんらしいのではないか。
 パフォーマンスだけでは政治家は長続きしない。今回の出来事を糧に山本太郎参議院議員が地に足の着いた着実な政治活動をして行くことを期待してやまない。
 昨日は佐賀で講演し、夜は大分で大変お世話になっている方が有志を集めて下さり、そこで鈴木宗男の生き様を話させてもらった。
 今日は大分から羽田に来て、新幹線に乗り継いで青森県八戸で講演する。北海道から九州、九州から東北と移動しながら、それぞれの場所に人間関係があり、自然の趣おもむきがあることに感謝した次第である。